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複室構造横穴式石室の形成と展開に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 06610377
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 考古学(含先史学)
研究機関宮崎大学

研究代表者

柳沢 一男  宮崎大学, 教育学部, 助教授 (50239802)

研究期間 (年度) 1994 – 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1995年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1994年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
キーワード古墳時代 / 墓制 / 横穴式石室 / 地域性 / 階層性 / 複室構造
研究概要

昨年度に収集・実見した横穴式石室資料をもとに、以下の項目について研究をすすめた。
1)複室構造横穴式石室の成立過程の分析。熊本県北部の菊池川下流域(玉名郡域)の資料で系統的にたどることができた。最古の複室構造は5世紀後葉の横穴式石室の羨道幅を拡幅し、その内部を立石によって区画する羨道区画型に始まり、6世紀前葉に定型の羨道分離型が完成したとみた。従来、定型の羨道分離型の出現をもって複室構造の出現とみるのが一般的であったが、羨道区画型を設定することによって定型化への形成過程が明確となり、複室構造の出現背景に朝鮮三国の高句麗からの直接的な影響はないと考えた。
2)石室構造と石室系譜の分析。約980基の複室構造横穴式石室は九州約780基、中国31基、中国12基、近畿12基、東海47基、関東・東北90基である。そのうち中国・四国・東海の複室の石室は構造的にみて九州との直接的な交流によって成立した可能性が高く、また関東多摩川下流域・荒川中流域の石室は東海地域を介した2次的影響化に成立したと推測した。
3)地域性と階層性に関する分析。複室の横穴式石室在地型の分布形態には広域・狭域分布の2種が認められ、大型の首長墳クラスが前者、中小墳が後者の場合が多いことが確認できた。また複室の横穴式石室が分布する地域では、同時期の単室構造横穴式石室と比べて、石室規模・使用石材規模や加工度においてより優位性が認められる。こうした地域性と階層性は、地域区分や社会構成分化の内容と地域社会を越えた首長層間の広域交渉の解明に有効である。

報告書

(3件)
  • 1995 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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