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河津裕之の生涯と業績、とくにその翻訳歴史書の文体の生成に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 06610406
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 国文学
研究機関高知大学

研究代表者

谷川 恵一  高知大学, 人文学部, 助教授 (10171836)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1994年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
キーワード河津裕之 / 歴史叙述 / 文体
研究概要

1.河津が死去した直後の新聞記事を調査し、その官暦についての詳細な記録を得た。また、国立公文書館に所蔵されている文部省関係の書類の中から、河津のフランス留学に関する文書を検索し、そのいきさつをほぼ明らかにしえた。
2.河津が関係した日本立憲政党新聞の全紙面を調査し、河津の執筆した記事、および河津に関する記事を検索し、この時期における河津の言論活動を俯瞰するための基礎的な資料を得た。現在そのデータベースの作成にとりかっている。
3.河津が翻訳した最初期の歴史書である『西洋易知録』(明治2年刊行)とその原典であるW.F.CollierのThe Great Events of History(1867)とを対照させ、河津の翻訳作法をうかがうための基礎的なデータを得た。これによって原文にきわめて忠実でありながら、平易な平仮名文の歴史叙述を達成していることを明らかにしえたが、ひき続いて、その平仮名文の文体的な位相を明らかにするために、同時代の物語的な歴史叙述の文体との比較・分析を行なっている。
4.文明開化期を中心とした明治初期に出版された主要な歴史書をほぼ網羅的に収集し、それらを扱っている地域によって万国史・西洋史・中国史・日本史に分けた上で、さらに文体面から漢文・片仮名文・平仮名文に区分して、おのおのの歴史叙述にあらわれる特徴についてのデータを蓄積し、あわせて、同時期に文部省から刊行された片仮名文の歴史書の文体についての分析を行なった。これらの作業を通じて、文部省の歴史叙述によって物語的な歴史叙述が駆逐され、文体において歴史と文学とに言説が分割されたことをほぼ明らかにしえた。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書

URL: 

公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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