研究課題/領域番号 |
06610451
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
英語・英米文学
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
池内 靖子 立命館大学, 産業社会学部, 教授 (80121606)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1995年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1994年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 第一 / 二波のフェミニズム / セクシュアル・ポリティクス / レプリゼンテーション / 「新しい女」論争 / 「新劇」運動 / ジェンダー構築 / 脱構築 / 女と男の非対称的関係 / マルティカルチュラリズム / ディスコース(言説) / 第二波のフェミニズム / マルチカルチュラリズム / リージョナル・シアター / 第一波のフェミニズム / 女 / 男の非対称性 / ポスト・コロニアル・ワールド / パフォーマンス・テクスト / 演劇的な知 |
研究概要 |
60年代後半から70年代にかけて広がったアメリカの女性解放運動は、国境や人種を越えた同時代的なものであり、世界史的には第二波のフェミニズムといわれている。第二波のフェミニズムの高揚を背景に、様々な分野への女性の進出は目覚ましいものがある。女性解放運動の実践的な成果とともにフェミニズムの思想なフェミニスト・クリティシズム、理論について、多くの書物が書かれ、大学においても学際的な「女性学」のカリキュラムの豊富化を生み出している。 私の研究対象である演劇の分野においては、商業主義的なショー・ビジネスはもちろん、前衛的な小劇場運動も、男性の劇作家、演出家、プロデューサーたちが中心で、ヒエラルキーの権力構造(家父長制)の貫徹する世界であったが、第二波のフェミニズムの高揚を経て、女性劇作家や演出家が、一定の層として舞台芸術の領域にも進出してきており、演劇論や身体・パフォーマンス論、美学・芸術論にも新しい視点をもたらしつつある。 本研究で設定した研究課題は、第一波と第二波のフェミニズムの高揚といった社会運動との関わりで、女性が主体的に演劇やパフォーマンスを創り出していくことによって、どのような表現の可能性を生み出してきたか、という点を明らかにすることである。 そのためにまず第一に、第一波のフェミニズムに関わって、とりわけ、婦人参政権運動における英米の女性演劇人の表現活動と、同時代である日本の近代化における新劇という演劇改革運動、とりわけ、「女優」の誕生と女性解放運動における「新しい女」論争の関連を比較文化的に考察した。第二に、第二波のフェミニズムに関わって、英米と日本の女性演劇人の表現活動を比較文化的に考察した。いくつかの国際的な女性演劇人の交流も実現しており、そのなかで考察したことを付け加えておいた。
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