研究概要 |
本研究の目的は,日本人学習者にふさわしいハンガリー語教授法の確立と教材の開発をまざすことにある. 具体的には,語学学習に欠かせない文字情報,音声情報,画像情報の3つの情報を,学習者が同時に受け取ることによって,ハンガリー語の単語を効率的に学ぶことができる教材を作成した.アップル社のパーソナルコンピュータとその上で動くプログラム支援ソフトであるハイパーカードを使用して,ハンガリー語の名詞の習得を目的とする図解辞典を作成した.これは,コンピュータの画面に描かれた絵の一部分,たとえば,「猫」の画像をマウスでクリックすると,「猫」を表すハンガリー語の単語の綴りが画面に現れ,同時にその単語が発音されるというものである.この教材により,学習者は一軒の家のなかを移動しながら,各部屋にあるさまざまものをクリックすることによって,ハンガリー語の単語の意味と綴り,発音を同時に習得することができる. できあがったスタックにかんするデータは以下のとおりである.スタックの大きさ:約6MB.カード: 21枚.バックグラウンド: 1枚.単語:約200語. ハンガリー語は単語のうしろにさまざまな接尾辞を接続させることによって,その単語の文法的な関係をあらわすが,不規則変化する単語にかんしては,その複数形,対格形,所有形を覚える必要がある.今後の課題として,こうした情報をもりこんだ辞書部門を付加する予定である.
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