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日本手話の文法に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 06610472
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 言語学・音声学
研究機関豊橋技術科学大学

研究代表者

加藤 三保子  豊橋技術科学大学, 工学部, 助教授 (30194856)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
700千円 (直接経費: 700千円)
1994年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
キーワード日本手話 / 語順 / 顔の表情 / 空間配分 / 手指の代名詞化
研究概要

今回は手話を日常的に使用している聴覚障害者の手話表現をビデオ録画してこれを分析し、日本手話の文法構造を解明するための基礎的研究をおこなった。今回の調査では単文を20題作成して手話表現を依頼した。収録した手話を分析した結果、以下のことが確認された。
1.語順について:一部の研究者のあいだには、日本手話は「主語」+「動詞」+「目的語」という、いわば英語表現に似た語順をとるという説がある。しかし、今回収録した手話表現はそのほとんどがあ音声日本語と同様に「主語」+「目的語」+「動詞」という形式を維持しており、形容詞や副詞などを使った修飾関係も音声日本語の表現と一致するものであった。これは、被験者らがろう学校で口話教育(手話を使用せずに、音声日本語を教育言語とする教育)を受けた結果、音声日本語に手話語彙を対応させる表現法を学習したためと思われる。
2.語彙としての顔の表情、空間配分:顔の表情や空間配分は通常、非言語として扱われるが、手話言語ではこれらが「語彙」としてはたらき、あきらかに「言語」として機能する。たとえば、感情表現の際には手指を使わずに顔の表情だけで意味を伝達する。また、時間の流れや場所の変化を表現する際には、からだの上下・左右・前後の手話空間が手話語彙として利用される。
3.手指の代名詞化:特に人物を表現する際に手指を人物に置き換え、これを代名詞として機能させる。
今回は基礎的調査であるから複雑な構文の例文を避けたが、今後は接続詞を用いる重文や従属節を含む複文などについても調査をおこない、日本手話の文法構造をさらに詳細に追求していきたい。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書

URL: 

公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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