研究課題/領域番号 |
06610477
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
言語学・音声学
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研究機関 | 津田塾大学 |
研究代表者 |
天満 美智子 (天滿 美智子) 津田塾大学, 学芸学部, 教授 (20055271)
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研究分担者 |
村杉 恵子 金城学院大学, 文学部, 助教授 (00239518)
田近 裕子 津田塾大学, 学芸学部, 助教授 (80188268)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1996年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1995年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1994年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 読解過程 / 推論 / イレファレンス / テキスト理解 / 読み手 / 背景知識 / 物語り理解 / 読解 / 照応関係 / 因果関係 / コ-ザル・インファランス / コ-ザル・ネットワーク / インファレンス / 背景・知識 |
研究概要 |
1.causal inferenceに関しておこなった探偵物のテキストによる研究では、優れた読み手と未熟な読み手では、2点、違いがあることがわかった。テキスト理解の鍵となる文がどれかを把握する点、および、それぞれの文を基にして生成される推論におてである。このような違いが、読みの成果を大きく左右することがわかった。 2.causal inferenceに関してユーモアのあるテキストがどのような推論を経て理解されるかについては、読み手がかなり多様な推論をおこなっていることが明らかにされた。これらの推論がネットワークを形成し、読解過程で多様な意味が読みとられていることがわかった。その中には大きく分けて2種類の推論があり、テキストの膠着性(coherence)を保とうとする推論と、一般的な知識を基にした推論とである。2種類のうちどちらの推論も、テキスト読解のためには重要なものであるが、「おち」を理解するのに用いられるのは、前者の効率的なネットワークであろうと考えられる。 3.elaborative inferenceについては、特にテキスト展開の先を予想する推論について調べた。この推論は、テキスト理解において重要なものではあるが、必ずしも全ての読み手がおこなっているわけではないことがわかった。しかし、傾向として、この推論を的確におこなうことがテキストをよりよく理解することに繋がるようである。 4.elaborative inferenceの一つとして、現在読んでいる時点でテキストのテーマは、あるいは自分にとっての意味はと、自問する読みが、読解練習の助けになることが提唱された。特に第二言語のテキストを理解する場合、字面の単語の意味や文構造に注意を向けがちであるが、常にこの自問法を試みることにより読解力が身につくようである。
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