• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

「若者組」の組織秩序に関する法社会学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 06620002
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 基礎法学
研究機関大阪教育大学

研究代表者

山岡 健  大阪教育大学, 教育学部, 助教授 (00210328)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1994年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード寝屋(ネヤ・ネンヤ)制度 / ネヤコブルマイ / 非公式の社会統制 / 生ける法 / 若者組 / 間人主義 / 日本型システム / 人間の社会行動を現実に決定する規範
研究概要

1.答志島答志の寝屋(ネヤ・ネンヤ)制度は、大変古い歴史(百年以上前)を持つ。
若者宿である寝屋には、中学卒業(満十五歳)と同時に入り、二十七歳まで泊まり続ける。
しかし、まだ独身の場合は、結婚するまで泊まり続ける。寝屋子の組織は、五.六名位で一間を借りて一同が寝泊まりする。昔の寝屋は、年齢に上下があったが、今は同級生である。自宅で食事を済ませてから寝屋に泊まる。寝屋親は、寝屋子に礼儀作法など厳しい躾をしたり、心の悩みの相談を引き受ける。
2.「生ける法」は、単なる観念上の存在ではなく、『人間の社会行動を現実に決定する規範』であり、また、「生ける法」の法的性格は、支配・服従関係を体現する限りでの非公式の社会統制であること。
答志島答志では、学校を卒業すると、男子なら必ず寝屋に入ることが常識とされていた。」
これは、まさしく、「人間の社会行動を現実に決定する規範」なのであり、支配服従関係を体現する限りでの非公式の社会統制である。すなわち、「生ける法」である。
3.「若者組」は、伝統的文化に基礎づけられた独自のシステム特性が見出される。
「日本型組織」形態の一つのモデルである「若者組」の内部秩序は、「年輩序列」の原理により、厳しく統制されている。
4.「日本型システム」の特性、(1)日本型システムの人間的基盤は、「関係体」としての「間人」という新たな人間モデルに求められる。(2)「間人主義」の価値観は、「相互依存主義」、「相互信頼主義」、「対人関係の本質視」である。(3)日本社会の伝統的な基層をなす社会システムは、「間人」と呼ぶことが適切である「関係体」を成員とし、彼らに全面的な帰属と生活の場を提供する、高度に自律的・自立的な組織である。
5.「間人主義」の価値観が、「若者組」のシステム特性と、どのように関わるのか?
このことについて、今後、分析・検討しなければならない。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 山岡 健: "「若者組」-三重県鳥羽市答志島-" 大阪教育大学教育研究所報. 30(5月予定). (1995)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

URL: 

公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi