研究課題/領域番号 |
06620051
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
政治学
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研究機関 | 一橋大学 |
研究代表者 |
梶田 孝道 一橋大学, 社会学部, 教授 (10133357)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1995年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1994年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 多文化主義 / 文明の衝突 / アイノリティ / 移民 / 文化的権利 / 文化的多元主義 / 文化相対主義 / 先住民 / マイノリティ / リベラル多元主義 / コ-ポレイト多元主義 / エスニシティ / 民族 / イスラム |
研究概要 |
平成6年度の研究を受ける形で、平成7年度は「多文化主義」一般の論事実を整理することに努めた。またそのために、文献研究、インタビューなどを追加的に行ない、日本の現実との関連を知るために、若干のフィールドワークも行なった。そこで得られた知見は以下のようなものである。(1)「多文化主義」といっても、各「文化」間の距離によって文化間の関係のあり方はさまざまであり、文化の共存がはかられる場合と、そうでない場合とがある。後者は、むしろ「文明」間関係というべきであり、S・P・ハンチントンの「文明の衝突」論とつながる。西欧諸国とイスラムとの関係はその一例である。(2)「多文化主義」が該当しやすいのは、多民族を内分する先進国であり、発展途上国の場合は、むしろ国家建設と民族形成が至上命令であり、「多文化主義」はとりにくい。(3)「多文化主義」はあくまでもナショナルな枠組みを前提にしており、「多文化主義」と「ナショナリズム」は矛盾しない。R・タカキの多文化主義論は、ヌイノリティや移民の活動がアメリカ建国に貢献した点を強調する。これとは別にEUやASEANなどの文脈では、多国間にまたがる「多文化主義」、すなわち「トランスナショナルな多文化主義」が考えられる。(4)「多文化主義」は、広範囲の活動分野をもち、多言語をあやつるエリートにとっては望ましいか、十分な専門知識を欠き、母国語のみしか知らない一般の民衆にとっては厳しいものである。(5)「多文化主義」は、地域統合との関連で語られることが多い。EUはその一例である。(6)「多文化主義」一般について議論するよりも、むしろ少数民族、移民、難民、先住民といった形で、異なったマイノリティごとにその文化的権利を検討していく方が、問題解決に役立つと思われる。
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