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社会的合意の形成と発展-ゲーム理論的分析

研究課題

研究課題/領域番号 06630005
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 経済理論
研究機関京都大学

研究代表者

岡田 章  京都大学, 経済研究所, 助教授 (90152298)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
800千円 (直接経費: 800千円)
1994年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワード社会的合意 / ゲーム理論 / 交渉 / 国家 / 公共財
研究概要

利害の対立や競争、および協力関係の可能性が内在する経済社会において、個人的価値を追求する経済主体が、どのような状況で、いかにして自発的な交渉によって協力関係の実現に合意するかをゲーム理論の方法論を用いて分析した。特に、個人間の社会的合意によって社会制度としての国家がどのように創造、変革されるか、また、経済社会の発展メカニズムと社会制度がどのように関係するかを考察するために、国家の成立と発展過程を分析するための動学ゲームモデルを構築し、モデルの分析を行った。
主要結果は、次の通りである。
(1)税の徴収と公共財供給を主な機能にもつ国家の成立は、社会的生産力のレベル(社会的共通資本のストック)に依存する。社会的生産力の限界値が存在し、社会的生産力が限界値以下であるときのみ国家の成立が可能である。社会的生産力の限界値は生産技術と人口によって決まる。
(2)公共財がフリーライダー(ただ乗り)を許す場合、個人は必ずしも国家に参加するとは限らず、国家の規膜(構成員数)は、参加に関する国家の意思決定機構の形態に依存する。自由参加のルールの下では、各個人は国家に参加する便益とフリーライダーによる便益を考慮し、確率的に参加を決定する。
(3)国家の政治システムの変遷と社会資本の蓄積過程の相互依存関係を考察するために、君主制と民主制の二つの特徴的な政治システムを考察した。社会的生産力が低いとき、君主制が国家の政治システムとして合意される可能性があるが、社会的生産力が高く限界値に近い場合、民主制が合意される。また、社会資本のストックは国家の成立とともに増加し、限界値に確率収束する。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書

URL: 

公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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