研究課題/領域番号 |
06630045
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
経済政策(含経済事情)
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研究機関 | 長岡短期大学 |
研究代表者 |
原田 誠司 (原田 誠治) 長岡短期大学, 経営情報学科, 教授 (90228643)
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研究分担者 |
高橋 哲郎 長岡短期大学, 経営情報学科, 助教授 (90226853)
秋谷 紀男 長岡短期大学, 経営情報学科, 助教授 (00202549)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1995年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1994年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 新たな二重状態 / 戦略経営型企業 / ネットワーク型経営 / 地域産業システム / 地域産業政策の体系化 / 新しい地域産業システム / 企業ライフサイクルの短命化 / 産業・情報アクセスチャネル |
研究概要 |
第1に、川崎市と信濃川テクノポリスはローカリゼーション効果により工業の業種構造は均等化したが、両地域には〈新たな二重状態〉が形成された。川崎市では、閉鎖型大企業下の〈研究開発センター〉に転換したため情報遮断が発生し、ベンチャー型創業を困難にした。信濃川地域では立地大企業と地域企業との関係は薄く集積のメリット得られず、両地域には異なった位相での〈新たな二重状態〉が形成された。第2に、近年の創業企業はそれ以前と異なる戦略経営型企業が中心である。創業者は40歳代で会社役員か技術・研究者の経歴をもち、技術・研究開発志向型であり、高成長・高収益追求型の戦略経営型の企業である。そうでなければ、激しい技術進歩と環境変化に対応できない。第3に、両地域の中小製造業の企業ライフサイクル(スタートアップ-成長初期-安定的成長-事業再構築-新成長の5期のうち前3期の期間)は短命化していること。これはグローバル化をベースとする激しい企業環境の変化により成長期、安定期が短縮されざるをえないためとみられる。第4に、戦略型企業はネットワーク型経営を展開しており、川崎市の企業は高度な企業集積の情報等のメリットを活用した企業間ネットワーク、信濃川地域は経営コンサルタント・公的試験研究機関等外部資源とのネットワークによっている。第5に、〈新たな二重状態〉に対応するためには創業、新分野進出等を活発にできる〈下請外注構造下の創業システム〉に替わる〈新しい地域産業システム〉の形成が不可欠である。第6に、そのためには本格的な〈地域産業政策の体系化・システム化〉に取組む必要がある。
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