研究課題/領域番号 |
06630105
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
会計学
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
今福 愛志 日本大学, 経済学部, 教授 (80059740)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1994年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 年金会計基準 / 年金負債 / 退職後医療給付制度 |
研究概要 |
1.本研究テーマは「年金会計基準の国際比較」であるが、本年は日本、米国、イギリス、カナダの年金会計基準、および年金会計基準の理論的な検討について詳細な分析が完了したといえるであろう。その結果、本研究テーマのほぼ9割が終了することができた。それは、この「実績報告書」に記された「11.研究発表」のなかに見ることができる。 2.米国については、退職後医療給付の会計基準106号の検討によって、現代の会計基準が医療給付制度それ自体におよぼしている影響について理論的、実証的、そして制度的なレベルから検討することができた。 3.イギリスについては、近年における年金制度の大きな変革に対応して年金会計基準の制定が行なわれたが、両者の相互作用についての研究がミクロとマクロの点から検討された。 4.カナダについても、80年代の年金会計基準の改革がどのような意味をもっているのかについて、とくに年金基金の余剰額の会計処理を対象として検討された。年金余剰額の分配をめぐって絶えず企業と年金受給者との間に利害の抗争があることが明らかにされた。 5.わが国の年金会計は、上記の諸国の動向にくらべた大きく後退してはいるが、それでも年金制度の改革の波に対応して幾つかの問題点が指摘されている。その意味についての検討が、各国の比較年金会計制度との関連づけて行なわれている。 6.最後に、上記の比較年金会計制度の分析をふまえて、年金会計の理論的な研究についても実施された。それは、年金会計が企業会計問題として統合される契機と論理の検討にある。この検討にこそ、年金会計問題が特殊性をもちながら企業会計に統合されなければならない要因をもっている意味を明らかにしている。恐らく、これが本研究テーマの重要な課題であると思われる。
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