研究分担者 |
寺田 至 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 助教授 (70180081)
清水 英男 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (00012336)
斉藤 秀司 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 助教授 (50153804)
中島 匠一 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 助教授 (90172311)
堀川 穎二 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (40011754)
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研究概要 |
kを正標数の代数的閉体、Eをk上の超特異楕円曲線、1p^1を有理曲線とする。δをE上の零でない正側ベクトル場,Δを1p^1上の零でないp-閉有理ベクトル場とする。S=E×1p^1とおき,δ及びΔをS上のベクトル場に自然に延長しておく。このとき、Dを開いて高曲面をつくることによってf=S^D→(1p^1)^Δという楕円曲面をうる。この曲面は楕円曲線のP重の重複ファイバーを持つが,それはwild fibreになることがわかる。最初の研究成果として,この重複ファイバーの各種の数値的不変量を具体的に決定できた。この結果の系として,この曲面Sは次の3性質を持つことがわかる。 (i)X(S,θ_s)=O_d(ii)wild fibreのa数はP-1でない。(iii)H^1(S,θ_s)へのFrobenius写像の作用はO写像である。 逆に,f=S→1p^1を楕円曲面とし,それが退化ファイバーとしては,P重の楕円曲線しかもたないとする。さらにこの曲面が上記の性質(i)(ii)(iii)を持つとすれば,この曲面は上記の方法で得られた曲面にかぎることを示すことができた。 また、超特異主偏極アーベル多様体の定義体はAp_2であることが示せるが,このうちFp上定義されるものの数を,判別式Pの面上の四元数環のタイプ数と関連付けれ具体的に表す公式をえた。これは,Leuringが楕円曲線に対して得た公式の一般化になっている。また,2次元の場合には,Pを含む具体的な数式として,Legendre記号を用いて表示することができる。
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