研究概要 |
本研究の成果については,次元部分群問題に対するほぼ完全な解決が得られそうであることを踏まえて,次元部分群問題を二通りの方向で拡張することを考察した.つまり,与えられた群Gに対して,Gの整数環Z上の整群環をZGとし,Δ(G)をZGの添加イデアル,Δ^n(G)=(Δ(G))^nをとするGの任意の正規部分群Hに対して,次の二つの問題が提起されている。 1) G∩(1+Δ^n(G)Δ(H)) :一般Fox部分群 2) G∩(1+Δ^n(G)+Δ(H)) :一般化された次元部分群問題 これらの問題に対して,次の部分群の構造を決定した. 3) G∩(1+Δ^3(G)+Δ(G)Δ(H)) 4) G∩(1+Δ(H)Δ(G)Δ(H)+Δ([H, G])Δ(H)) 5) G∩(1+Δ^2(G)Δ(H)+Δ(K)Δ(H)) for some subgroup K delermined by H. また,G/Hが基本p-群の場合において,一般のnについて G∩(1+Δ^n(G)Δ(H))⊆U (n) V (n) H' ここで,U (n), V (n)は部分群Hによって決められるGのある部分群である.
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