研究課題/領域番号 |
06640042
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
代数学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
伊吹山 知義 大阪大学, 理学部, 教授 (60011722)
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研究分担者 |
高橋 智 大阪大学, 理学部, 講師 (70226835)
真鍋 昭治郎 大阪大学, 理学部, 助教授 (20028260)
臼井 三平 大阪大学, 理学部, 教授 (90117002)
長瀬 道弘 大阪大学, 理学部, 教授 (70034733)
小磯 憲史 大阪大学, 理学部, 教授 (70116028)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1994年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 保型形式 / 次元公式 / 有界対称領域 / 代数群 / ゼータ函数 / 概均質ベクトル空間 / 特殊値 / 跡公式 |
研究概要 |
有界対称領域の保型の次元について、その跡公式による公式について、次のような研究を行った。離散群の中心的巾単元の次元公式への寄与を、概均質ベクトル空間のゼータ関数の特殊値で記述すること、およびその特殊値自身の研究。ここでいう概均質ベクトル空間は有界対称領域の正則自己同型群を与える代数群の極大放物型部分群の巾零根基の中心のなす、形式的実ジョルダン代数から得られる物であり、ゼータ関数は、これに付随する凸体のゼータ関数である。跡公式自身のゼータ関数の特殊値による表示は、III型の領域の一部に付いては新谷よる結果が20年近く前に知られていたが、それ以外に付いてはほとんどなにも知られていなかった。今回、ポアソン公式等を収束を込めてくわしく見ることで、概均質ベクトル空間の一般論には含まれず、また記述もできないデータ積分の間の新しい関数等式を得、これによって古典対称領域についての中心的巾単元の寄与に付いては、かなり一般的な定理を得た。ある程度まともな離散群について、寄与はみなゼータ関数の0または負での値で書ける。これらの定理は、みな具体的に記述でき、実際に次元を求めるのに役立つ。また、特殊値については、研究としてはかなり別のカテゴリーにはなるが、いずれも実際に値が記述できる(というよりむしろゼータ関数自身が分かりやすい関数でかける)という数年来筆者が行っている研究によれば具体的な次元公式にかなり近づいたといえる。以上に付いて、IV型に力点をおいて、代数学シンポジウムで報告(7月愛媛大)、概均質の一般的枠内での理論の集大成に付いて研究集会で報告(10月京大)、また古典有界対称領域の次元公式について研究集会で報告(1月京大)をおこなった。
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