研究分担者 |
氏家 勝巳 東海大学, 理学部, 教授 (50055852)
土井 誠 東海大学, 理学部, 助教授 (20049729)
赤松 豊博 東海大学, 理学部, 教授 (00112772)
杉田 公生 東海大学, 理学部, 教授 (60056083)
田中 実 東海大学, 理学部, 教授 (10112773)
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研究概要 |
lを素数、kを総実な有限次代数体とする。各有限次代数体下に対してμ_l(F),λ_l(F)でそれぞれFのbasic Z_l-extensionに関する岩澤μ-不変量、岩澤λ-不変量を表わす。有限次CM-体Kに対して、Kの相対類数をh^-^Kと書き、K^+=K∩R,μ^-_l(K)=μ_l(K)-μ_l(K^+),λ^-_l(K)=λ_l(K)-λ_l(K^+)とおく。またΓ_l={CM-体K|lXh^-_K,K^+=k},Ω_l={CM-体K|μ^-_l(K)=λ^-_l(K)=0,K^+=k}とおく。「l>2⇒|Γ_l|=∞,|Ω_l|=∞」ということが予想されている。一方l=2の場合は様子が大分異なることも予想されていたが(例えばΓ_2=φとなったりΩ_2=φとなったりする)、木田公式を本質的に用いることによって、|Ω_2|=∞となるkの条件を解明した。更に相対類数が奇数であるような有限次CM-体を特徴付けて、|Γ_2|=∞となるkの条件を解明した。 以上の研究のために代数,幾何,解析,計算機数学などの諸方面からの援助を得ることも重要であった。具体的には莫大な量の計算を扱うに足る計算機器の購入、必要な情報・資料の収集に役立つ機器の購入、及び研究打合せ・研究集会参加などのための旅費に科研費をあてて研究に資した。また、必要に応じて、他大学の研究者に東海大学へ来てもらい共同研究を行なったのであるが、その際の旅費・謝金などにも科研費の一部を用いた。 今後、(最初に与えた)kに何の条件も付さないで、|Ω_3|=∞,|Γ_3|=∞となることを示したい。同時にΩ_3,Γ_3の持ち得るある種の密度を下から評価したい。
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