研究課題/領域番号 |
06640096
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
幾何学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
山口 佳三 北海道大学, 理学部, 教授 (00113639)
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研究分担者 |
中居 功 北海道大学, 理学部, 助教授 (90207704)
石川 剛郎 北海道大学, 理学部, 助教授 (50176161)
泉屋 周一 北海道大学, 理学部, 助教授 (80127422)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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キーワード | 微分式系(differential system) / 単純階別リー環 / 接触変換 / 局所同値問題 |
研究概要 |
1.有限次元単純Lie環gに付随して得られる微分式系についての基礎的研究を、概説と共に論文としてまとめた。:すなわち、gのgradation g=【symmetry】^<p∈z>g^pの分類と、微分式系のsymbolのprolongationに対する田中理論の概説を与え、これを基に、m=【symmetry】^<p<0>g^pのに対してad:m→gに付随するLie algebra cohomologyの1次の主要部分を、Kostantの方法によって計算し、gがいつmのprolongationとなるかを決定した。さらに、Kostantの方法によって2次のcohomologyの主要部分を計算した。これによって、多くのDarboux型定理の成立する微分式系で、無限小自己同型が有限次元単純Lie環となるものを見い出し、その具体的表示法を示した。この研究は、田中昇氏によって作られた単純階別Lie環に付随する幾何構造に対するCartan接続の理論、および二階の接触幾何学の研究において、重要な基礎付けを与えている。 2.高階有限型微分方程式系の幾何学的研究:当初の予定にはなかったが、今年度において研究されたテーマである。高階有限型微分方程式系については、これまで、線形の方程式系に対する背足豊氏の研究があった。その研究は、深さ1の単純階別Lie環l=l_<-1>【symmetry】l_0【symmetry】l_1とその表現ρ:l→gl(S)が与えられた時、(l,ρ)が定めるsymbolを持つ高階有限形微分方程式系に対する同値問題を扱っている。この同値問題が、解の定義される空間を線形独立な解によって射影埋め込みするとき、その像の射影同値問題と等価なことが、佐々木-吉田により指摘されている。我々は、この問題を、pseudo-product構造の問題としてとらえ、いわば、背足の理論の非線形版が、高階の接触幾何学の枠組で、構成できることを示した。すなわち、(l,ρ)が定めるpseudo-product graded Lie algebraが考えられて、その構造の接続に対するHarmonic Theoryが展開できる。
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