研究課題/領域番号 |
06640136
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
幾何学
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研究機関 | 大阪教育大学 |
研究代表者 |
菅原 邦雄 大阪教育大学, 教育学部, 助教授 (20093255)
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研究分担者 |
田中 秀典 大阪教育大学, 教育学部, 講師 (60192176)
高嶋 恵三 大阪教育大学, 教育学部, 講師 (00137184)
小山 晃 大阪教育大学, 教育学部, 助教授 (40116158)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
700千円 (直接経費: 700千円)
1994年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 弧長空間 / 測地線 / 曲率 / 極 / 無限遠点 |
研究概要 |
弧長空間にはRiemann多様体と同様にrayが定義される。弧長空間の1点から出るすべての測地線がrayとして延長できるときにその点を極と言う。Riemann多様体では曲率が下に有界な場合、測地三角形の辺の長さと角の間の関係としてToponogovの比較定理が成立する。弧長空間では逆に、その定理の結論を曲率が下に有界な事の定義に採用し、その性質を満たすものをAlexandrov空間という。本研究で得られた成果は以下のとおりである。 1.非負曲率Riemann多様体の無限遠の漸近的な大きさと極の間の距離の関係式は非負曲率Alexandrov空間に対しても成立する。 2.曲率がκ(<0)以上のAlexandrov空間に対して、無限遠の漸近的な大きさμ_を、半径tの距離球の大きさの上極限として一般化した。この時、極の間の距離に関して1と類似の評価式が得られた。距離空間の収束に関して、具体例でこれらの値を解析した結果、この評価式は漸近的な意味で最良の評価である事も判明した。 3.具体的なAlexandrov局面の測地線と無限遠の分析から、rayに対応するBusemann関数をもとに無限遠点を定義するのが自然であるとの結論を得た。これは、Visibility多様体の場合には、EberleinとO'Neilの定義に一致するが、μ_が有限の時に、彼らより精密に無限遠をとらえている事になっている。この定義から見ると無限遠点の集合と極の集合は双対関係にあるのではないかと予想されるが、これは今後の課題として残された問題である。
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