研究課題/領域番号 |
06640159
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
幾何学
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
清原 一吉 北海道大学, 理学部, 助教授 (80153245)
|
研究分担者 |
齋藤 睦 北海道大学, 理学部, 助教授 (70215565)
泉屋 周一 北海道大学, 理学部, 助教授 (80127422)
西森 敏之 北海道大学, 理学部, 助教授 (50004487)
|
研究期間 (年度) |
1994
|
研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
|
配分額 *注記 |
800千円 (直接経費: 800千円)
1994年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
|
キーワード | 可積分測地流 / Kahler多様体 / トーリック多様体 / Liouville多様体 |
研究概要 |
この研究の目標としたものの内、複素射影空間をモデルとするような、可積分測地流を持つ多様体のクラスとしてKahler-Liouville多様体を定義し、その性質を詳細に調べた。結果は「On a class of Kahler manifolds whose grodesic flows ane integrable」という題の論文にまとめつつある。その内容の概略は次の通りである。まず定義は実のLiouville多様体の形式的なHermite版となっている。そこには2次の(エルミートな)第一積分が複素次元個与えられているだけだが、適当な非退化性の条件の下で、同じ個数の無限小同型が自動的にでてくることがわかり、これにより測地流は可積分となっている。その内部構造を大まかに表すものとして有限半順序集合が不変量として付随している。多様体がcompactのとき、上記の無限小同型により問題の複素多様体はいわゆるトーリック多様体になることがわかる。特に代数多様体であり、又ample divisonをもつので射影的でもある。トーリック多様体としての構造を決定するfanの様子も上記の有限半順序集合を用いて簡明に記述される。compact Kahler-Liouville多様体(+適当な条件)の複素多様体としての様子はこれで完全にわかる。雑な云い方をすれば、有限半順序集合の各点にさまざまな次元の複素射影空間が付随しており、それらから半順序に従って次々にbundleを作ってできるものである。計量及び2次の第一積分たちもこの構成法(分解)に適合しており、それらの自由度は結局複素射影空間上での自由度に帰着していることがわかる。複素射影空間上の構造は部分多様体である実射影空間上のLiouville多様体の構造から決まっており、それがいつ複素化できるかも完全にわかる。そのようなものはやはり一変数関数の自由度がある。
|