研究課題/領域番号 |
06640196
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
解析学
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研究機関 | 宮城教育大学 |
研究代表者 |
山田 春樹 宮城教育大学, 教育学部, 教授 (00092578)
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研究分担者 |
森岡 正臣 宮城教育大学, 教育学部, 助教授 (10174400)
瓜生 等 宮城教育大学, 教育学部, 助教授 (10139511)
武元 英夫 宮城教育大学, 教育学部, 教授 (00004408)
白井 進 宮城教育大学, 教育学部, 教授 (30115175)
吾妻 一興 宮城教育大学, 教育学部, 教授 (70005776)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1994年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 準古典近似 / WKB法 / Maslov理論 / Laglange解析 / KAM理論 / 量子力学 / 古典力学 / resurgent関数 |
研究概要 |
研究計画にもとずき準古典近似の数学的諸側面について研究した。特にLagrange解析とResurgent関数の理論の関連について文献収集を行い、諸大学等の研究者とも研究連絡を行いながら、研究組織内での研究を行った。具体的には次のような研究がなされた。 1)自由度1の古典力学系に対応する方程式に対してWKB法の精密化を行い、それによって得られた結果と、Lagrange解析から従う対応する結果とを比較しその関連性を探った。問題は、Lagrange解析的方法の中に量子力学におけるtunnel効果に相当するものの影響を、どのように取り入れることが出来るかというところに集約されたが、この問題については問題の本質は明確になってきたものの、最終的な結論は出せず今後の継続研究課題となった。2)A.Voros,F.Pham等によるResurgent関数を用いたexact準古典近似理論を数学的に厳密化・整備することを試みた。その結果指数的に小さい項の影響を正確に取り込む手段としてのhyperasymptotics,superasymptoticsの手法との関連をまず明確にすることが必要であることが認識され、これらの方法に関する文献解読等がなされた。特にhyperasymptoticsにおける再総和の操作とresurgent関数の理論におけるalian derivativeをとる操作との関連性が新たに認識された。この視点からの準古典近似理論の見直しについては継続して研究が進められている。3)積分可能でない系に対してMaslov理論とKAM理論を用いた準古典解析の研究を行った。これに関しては、基本的な文献であるV.F.Lazutkinの論文の解読がなされたが、高次元の問題については統計力学的な諸概念と手法も必要になることが判明し、さらに長期的な展望に立っての研究が開始された。
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