研究分担者 |
富塚 静雄 新潟大学, 工学部, 助教授 (30018478)
加賀 利廣 新潟大学, 工学部, 助教授 (20018477)
芹沢 久光 新潟大学, 工学部, 助教授 (00042771)
小林 良和 新潟大学, 工学部, 教授 (80092691)
渡辺 道昭 新潟大学, 工学部, 教授 (90018573)
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研究概要 |
半導体超格子に電場を加えると、シュタルク・ワニヤ共鳴状態が生じることが実験的に知られている。この共鳴状態の解析をすることを目標として数学的なモデルをたてて研究した。周期ポテンシャルを持つ一次元シュレディンガー方程式で有限の禁止帯を一つのみ持つものはラメ方程式に限ることが知られている。当研究ではこのラメ方程式に電場による摂動を加えた方程式をmultiple-scale法を用いて解析した。Buslaevの手法で漸近解を構成し,特にBerry phaseを具体的に計算した。この結果について研究会等で発表し,漸近解析,微分方程式,数理物理の研究者と研究連絡をとり,turning pointsでの解析に着手した。Turning pointsでの接続問題を解き,gapが大きいときのシュタルク・ワニヤ量子化条件を導びいた。この結果,ラメ方程式の場合は量子化条件のσ-函数,ζ-函数,β-函数等を用いて具体的に表示することが出来ることがわかった。この研究結果については近く発表する予定である。共鳴状態の解析には.そのlifetimeの決定が重要である。Oppenheimer形の公式を数学的にexactに導くことは今後の大きな課題である。
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