研究課題/領域番号 |
06640235
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
解析学
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
磯崎 洋 大阪大学, 理学部, 助教授 (90111913)
|
研究分担者 |
大山 陽介 大阪大学, 理学部, 助手 (10221839)
小松 玄 大阪大学, 理学部, 助教授 (60108446)
小谷 真一 大阪大学, 理学部, 教授 (10025463)
田辺 広城 大阪大学, 理学部, 教授 (70028083)
井川 満 大阪大学, 理学部, 教授 (80028191)
|
研究期間 (年度) |
1994
|
研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
|
配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
|
キーワード | シュレ-ディンガー作用素 / 放射条件 / 多体問題 / S行列 / 超局所解析 / 擬微分作用素 / 逆問題 |
研究概要 |
ゾンマーフェルトの放射条件はヘルムホルツ方程式の解の一意性を導くための条件としてよく知られており、理論的のみならず電磁気学さらにシュレ-ヂンガー方程式の散乱問題の数値解析においても用いられ応用上も重要である。しかし多体問題におけるシュレ-ヂンガー方程式に対しては、多くのチャネルが存在するために古典的なゾンマーフェルトの条件が適用できず、多体シュレ-ヂンガー方程式の解の一意性は未解決の問題であった。擬微分作用素を用いる方法により多体シュレ-ヂンガー方程式に放射条件を導入することが可能になった。この条件は二体問題におけるゾンマーフェルトの条件を包含する一般なものであり、また擬微分作用素のみならず、それを含む更に広い作用素の代数を用いることが特徴である。この方法は広い応用をもっており、これまで放射条件の知られていなかった方程式に適用することが可能である。また作用素の代数を用いる方法によりレゾルベントの超局所的評価がえられるが、それはS行列の性質の解析に有効であり、いくつかの興味深い性質を導くことができた。多体系におけるS行列はその重要性にもかかわらず理論的研究はほとんど行なわれていなかった状況を考えるとこの研究方向は非常に重要である。 多次元逆問題の研究に着手した。この問題は極めて多くの困難を含んでいるが、ファデ-エフ、ニュートン等の仕事により次第に解明されつつある。特に有限なエネルギーからのポテンシャルの再構成、積分表示等を研究の主要なテーマとしている。
|