研究分担者 |
垣内 逸郎 神戸大学, 工学部, 助教授 (90091248)
角田 譲 神戸大学, 工学部, 教授 (50031365)
田村 直之 神戸大学, 工学部, 助教授 (60207248)
田畑 稔 神戸大学, 工学部, 講師 (70207215)
南部 隆夫 神戸大学, 工学部, 助教授 (40156013)
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研究概要 |
研究計画に従い,まず中桐は,分布定数系の同定問題の理論的研究を行なった.無限次元システム論的枠組のもとで,中桐は南部,田畑の協力を得て,未知の作用素と初期値が同定可能であるための必要かつ十分条件を見い出した.その結果の応用として,ビーム方程式やシュレディンガー方程式の未知の係数の同定問題を解決し,それらの一連の結果を下記の論文で発表した.更に,時間遅れのある関数偏微分方程式に対し,中桐は,構造理論を構成したのちに,可制御性,可観測性,安定化可能性といった各種のシステム論的概念の研究を行なった.これらの基礎的な部分は,田辺(阪大)等の協力を得て,下記論文に結実した.また関連する最適制御問題に関し,その近似解を求めるスキームの構成とその有限要素法による数値解析は,南部によりなされた.更に南部は,フィードバック制御系のロバスト性についての興味ある安定性の結果を得た.これらは,分布巾の空間についての深い解析を必要とするものであり,その主要結果は南部の論文において発表された.一方田畑は,線形化されたボルツマン方程式のコ-シ-問題を考え,その解の減衰のオーダーを決定した.現在その制御理論への応用を考えており,その研究成果の一部は,彼の2論文で発表された. これらの結果の統計学的処理について,垣内は検定問題への応用も加味した,下記の垣内,木村による2編の論文を発表した.また構成されたスキームの基礎論および計算機科学の立場からの有効性について,田村はプロログの言語を用いて示した.この結果とファジ-数の公理的アプローチについての考察が田村,堀内等による下記の4編の論文により発表された.
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