研究分担者 |
大木谷 耕司 広島大学, 総合科学部, 助教授 (70211787)
西浦 廉政 広島大学, 総合科学部, 教授 (00131277)
水田 義弘 広島大学, 総合科学部, 教授 (00093815)
吉田 敏男 広島大学, 総合科学部, 教授 (10033854)
江口 正晃 広島大学, 総合科学部, 教授 (30037220)
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研究概要 |
吉田(清)は退化する楕円型微分方程式今年の研究の主目的である,解の零点の分布が一応納得ゆく形で解決した.これはAdvance Mat. Sci. Appl.で近日中に印刷される内藤雄基氏との共著論文に発表した.主な結果はボルテラ型のダイナミックスで拡散が密度勾配のべき乗に依存し,非線形項が3次(すなわち敷居値を持つ)の場合の定常解で,敷居値の近くの解で球対称なものはその敷居値のまわりを振動しながら敷居値に収束することを示した.水田は単位円内で楕円型方程式の解すなわち調和で,Holder型条件を満たすとき,その1階偏導関数の境界付近での増大度をしらべ,解の性質を明確にした.西浦は凝固問題に関連して界面の形状を研究するため特異スペクトル法の開発を行い応用している.大木谷は流体力学の渦度方程式の1次元モデルとして知られるConstanitin-Lax-Majda方程式を1パラメータをもつように拡張した.その数値解析を行った結果,非局所方程式の解は0,1の間の任意の与えられたヘルダー指数をもって有限時間で爆発することがわかった.現在このモデルをさらに拡張することで本来の流体方程式に予想されているフラクタル的な解の振る舞いを検討することを試みている.吉田(敏)は非線形現象を位相的にとらえ,普遍Wuクラスの具体的な多項式表示を与えることに成功した.また江口もSU(n,1)のC関数の研究においてある種のHarish-Chandra C-functionの明示的表示に成功した.
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