研究概要 |
超幾何関数を含む積分変換については、これまでも一般化されたfractional integral operatorsの研究として多くの結果を出してきたが,本年度はその応用についての結果や,他の方向からのアプローチその他についての結果を発表することが出来た.まず、本研究代表者の定義による超幾何関数を含む一般化されたfractional calculus operatorsの応用として,generalized Stieltjes transformとの関係をMcBride space F_<p,μ>とそのdualである超関数空間F′_<p,μ>で,また,Holder spaceにおけるmapping propertyが調べられた.また,さらに一般な超幾何関数としてのH-functionを核とする積分変換に関して空間L_<v,r>上でのmapping propertyが調べられた,この場合H-functionには多くのパラメータを含むので,その組み合わせによって様々なvariationを生じる.また,このH-関数のゼロや無限遠での漸近的性質がBraaksmaの結果をさらに詳しくして得られた.この場合もパラメータの組み合わせによって,多くの可能性を生み,その結果によってさらにこの種の積分変換の性質の研究が容易になってきた.また,Hankel変換の合成積の公式を得て,第一種ベッセル関数の積の公式を導くことが出来た.一方特殊関数のインデックスによる積分変換Leberdev-Skalskaya型の積分変換について,かなり一般的にG-関数を含む形で研究して具体的なものを例としてあげた.また,これからの研究の準備となるいくつかの特殊関数,特にKontorovech-Lebedev変換やMehler-Fock変換の核に使われる関数の漸近的な性質も調べた。
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