研究概要 |
研究代表者(相原)は局所対称空間の非特異トロイダル・コンパクト化への極大階数の有理型写像の族が解析的に従属するための一つの十分条件を与えた。この条件はS.J.DrouihetがIllinois J.Math 28(1982)pp.492-502,で与えた代数多様体への同次非退化な有理型写像の族が代数的に従属する条件に対応するものである。更にこの条件の有理型写像の一意性問題に対する応用について研究続行中である。(近刊予定) 研究分担者(鎌田・待田)は,4次元多様体が符号数(2,2)の擬リーマン計量をもつとき,その計量(以下,(2,2)-計量と呼ぶ)の(反)自己双対性について研究を行った。特に,(反)自己双対な(2,2)-計量を許容するようなコンパクトな複素曲面について,ケーラー性,アインシュタイン性などの条件下で調べた。また,フビニ-スタディ型,江口-ハンソン型,タウブ-ナット型,ルブラン型と呼ばれる4種類の(反)自己双対な(2,2)-計量を構成し,それらが大域的に定義されるような4次元多様体を得た。
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