研究課題/領域番号 |
06640312
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
数学一般(含確率論・統計数学)
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
竹中 茂夫 広島大学, 理学部, 助教授 (80022680)
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研究分担者 |
坂元 国望 広島大学, 理学部, 講師 (40243547)
笹渕 祥一 広島大学, 理学部, 助教授 (20128028)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1994年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 安定分布 / 確率場 / 確率場の決定性 |
研究概要 |
現在、ガウス型の確率過程が数学はもとより、物理学、工学、生物学、経済学で現れる現象を記述するモデルとしてよく使われている。所が、これらの現象の中にも、ガウス型で記述しにくいものが存在する。例えば、経済学で現われる,株価、地価等では分布の裾が長い(ガウス型は指数的に減少するが、例えば多項式の逆数に比例するというようなゆるい減少傾向を示す)ものが存在する。従来ではこれらの現象にも無理にガウス型を当てはめていた。安定型確率過程は比較的ガウス型に近い性質を持ち、また分布の裾が多項式的に減少しているので、上の様な現象を素直に記述出来る可能性が大きい。したがって、ガウス型に匹敵する安定型確率過程の理論が必要とされている。 さて、実際に理論を応用するにあたって、ある決まった次元の同時分布で確率過程自体が決定されるといういわば決定性は非常に重要である。例えばガウス型H2次元分布即ち分散で完全に決定される。一般の安定過程はこのような性質を持っていないが、離散スペクトル型、ウーレンベック型という重要なクラスに属する安定型確率過程(多径数の場合は確率場と呼ばれる)が、この意味での決定性を持つ事実は、新しい発見である。 これらの事実の発見の為に、周辺分野を研究している共同研究者との意見交換、討論等が理論の発展に直接、間接に大きな力となっている事を特に付記する。
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