研究課題/領域番号 |
06640371
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
中村 純 山形大学, 教育学部, 助教授 (30130876)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1995年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1994年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | QCD / 場の理論 / シミュレーション / ゲージ理論 / 相転移 |
研究概要 |
1.物質の究極の構成要素と現在考えられているクオークとグルオンは、単独では取り出すことができない「閉じ込め」という特異な性質を持っている。超高温では、この閉じ込めは破れると予想されているが、温度の上昇とともにクオークとグルオンがどのように振る舞いを変えていくのかは、いまだ明らかになっていない。このクオークとグルオンの性質を研究するもっとも強力な手段の一つとして、計算機による量子色力学の数値シミュレーションがある。これまでのシミュレーションは、主として量子色力学の「色」の自由度が打ち消しあって現れない「無色」の状態に対して行われてきた。しかしクオークやグルオンの伝播関数を直接に求めて、その振る舞いを調べるためには、「色」の自由度を持った状態を引き出すために「ゲージ固定」という操作を行わなければならないが、量子色力学のゲージ固定は一意的ではないということが明らかになってきた(グリボフ不定性)。 2.本研究においては、このグリボフ不定性を数値シミュレーションで正しく取り扱うアルゴリズムを研究し、そのプログラムを並列計算機の上に実装し、数値計算によってクオーク、グルオンの振る舞いを調べてきた。 3.プログラムを並列ベクトル計算機に実装し、その効率化をはかった。この成果にたいし、米国電気電子学会より「ゴ-ドンベル賞」を1995年12月に授与された。 4.グリボフ不定性をさけるアルゴリズムとして、ツバンチィガ-等による確率過程ゲージ固定法を数値計算に適したものに定式化し、テストを行い有効性を確認した。 5.現在続行中のシミュレーションによれば、グルオンは近距離では質量がゼロの粒子として振る舞い、遠距離になると質量が増大していくという、通常の自由粒子とはまったく異なった振る舞いをしめしている。
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