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弦理論の基本原理の解明

研究課題

研究課題/領域番号 06640390
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
研究機関京都大学

研究代表者

畑 浩之  京都大学, 理学部, 助教授 (70164837)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1994年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード弦理論 / 量子化 / 弦の場の理論 / Batalin-Vilkovisky形式
研究概要

本研究では、弦理論の基本原理の解明に、Batalin-Vilkovisky形式を基礎にした方法で取り組むことを目標とした。この方向への第一歩として、私は以前の論文で、弦の場の理論の作用S(Φ)(Φは弦場)を、経路積分されるべき力学変数に格上げし、『作用の作用』I(S)で記述される理論“Theory of Theories"(以下TTと略す)を提案した。このTTが、はたして弦理論の基本定式化足りうるかを調べるために、本研究ではまずTTにおける観測可能量の構成を試みた。この観測可能量は、Batalin-Vilkovisky形式のデルタ演算子Δに対して、ΔD=^∃D_LΔおよびDΔ=Δ^∃D_Rを満足するようなD=D(Φ,∂/∂Φ)を用いて、Ο=∫DΦDexpS(Φ)と与えられることがわかる。最初、この問題を数学的に簡単に扱うために、Φ[X^μ(σ),・・・]=Φ_Iというように、弦座標(X^μ(σ),・・・)を離散的に扱ったが、この場合は条件を満足するDは存在しないことがわかった。しかし最近、(X^μ(σ),・・・)が連続であることを陽に用いる事により、条件を満足するようなDをいくつか構成することに成功した。現在、そのようなDを系統的に構成する一般論を展開しようとしているところであり、完成し次第、論文として発表する予定である。また、弦理論の基本原理の解明との関係は薄いが、TTと同様に位相的である場の理論を用いて、Yang-Mills理論の高温におけるdeconfining transitionのメカニズムの解明を行った。この位相的場の理論は、BRST量子化を行ったYang-Mills理論において、ゲージ場A_μを純ゲージ配位A_μ=g^†∂_μgに制限して得られるものであり、本来のYang-Mills理論のゲージの揺らぎだけを抽出したtoy modelである。このモデルを有限温度で解析することにより、カラー閉じ込めを実現していたgの大きな量子揺らぎが、充分高温では無くなって、deconfining transitionが起きることがわかった。この結果はProgress of Theoretical Physicsに近日掲載予定である。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Hiroyuki Hata: "“Theory of theories" approach to string theory" Physical Review D. 50. 4079-4087 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Hiroyuki Hata: "Finite Temperature Deconfining Transition in the BRST Formalism" Progress of Theoretical Physics. 93(発表予定). (1995)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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