研究課題/領域番号 |
06640430
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
固体物性Ⅰ(光物性・半導体・誘電体)
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
岡崎 誠 筑波大学, 物質工学系, 教授 (80010792)
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研究分担者 |
藤田 光孝 筑波大学, 物質工学系, 助教授 (40192728)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1996年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1995年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1994年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | ダイアモンド成長 / 水素終端表面 / 第一原理計算 / ダイヤモンド成長 / 水素終端 |
研究概要 |
ダイヤモンドの常温、常圧での薄膜成長が科学蒸着法により可能となった原因を明らかにし、さらに新物質開発のための結晶成長メカニズムを計算物理の立場から研究することが、本研究の目的である。 我々は、薄膜成長に水素雰囲気が必要であることに注目した。水素終端したダイヤモンドの(100)表面において、ダイマー中心の真上から、吸着炭素原子を準静的に近づけたときの構造最適化を、カ-・パリネロ法を用いた第一原理計算によって行った。 その結果、吸着が起ると同時に、終端水素原子が表面から自発的に脱離して、吸着した炭素原子の上に移動することをみつけた。炭素原子が水素原子と置換するこの過程は、炭素原子にサーファクタント的な働きがあることを理論的にはじめて示したものである。 次にシリコンについて同様な計算を行った。シリコン原子を水素で終端したシリコン表面に吸着させた場合には、水素原子とシリコン原子の置換は起こらず、ダイヤモンドと対照的であることが分った。 これらの事実は、炭素元素の電子がsp^2的に結合する傾向が強く、一方シリコン原子はsp^3的結合をしやすいことから理解できる。さらに、3者の電気陰性度の大きさがe_C>e_H>e_<Si>(ポーリングの定義による値はそれぞれ2.5,2.2,1.8)の関係にあることも一因となっている。 今後の展開として、2次元性の強いグラファイトリボンの作製や、その端が示す様々な物性に対する水素の効果を調べることが考えられる。
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