研究課題/領域番号 |
06640444
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
固体物性Ⅰ(光物性・半導体・誘電体)
|
研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
石井 晃 鳥取大学, 工学部, 助教授 (70183001)
|
研究分担者 |
小口 多美夫 広島大学, 理学部, 助教授 (90253054)
逢坂 豪 鳥取大学, 工学部, 教授 (80032316)
|
研究期間 (年度) |
1994 – 1995
|
研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
|
配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1995年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1994年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
|
キーワード | 角度分解光電子分光 / 第一原理計算 / 表面 / LMTO / APW / 層KKR法 / 固体表面 / FLAPW / 銅 |
研究概要 |
本年度は前年度に引き続いて銅(100)清浄表面でのセルフコンシステントな計算をLAPW法で行い、その結果をLayer-KKR法を用いている角度分解光電子分光の計算入力データとしてもちいて、角度分解光電子分光スペクトル計算の結果の改善を試みた。 前年度に手始めとして3層の原子層てのrepeated slab計算でLAPW計算を行い、これの角度分解光電子分光スペクトル計算を行ったが、結果で得られたスペクトルは通常のバルクの条件で計算された銅原子のポテンシャルを用いた場合より悪いものであった。理由としてはバルク層が真ん中の1層だけで両側の2層が表面となり、バルクのバンド構造を再現するようなポテンシャルに収束しなかったことが原因と考えられた。したがって、中央部のバルク層をより厚くすることで改善が見込まれる。 そこで、今年度は前年度の終わりに計算が進行していた7原子層でのLAPWセルフコンシステント計算の結果を用いて角度分解光電子分光スペクトル計算を行い、原子層を厚くして周期スラブ計算の改善をまず調べた。この場合は真ん中のバルク原子層は5層で、表面2層分が表面層であると考えてもバルク原子層は3層確保される。結果は前年度終わりにすでに少し出ていた計算を裏付けるもので、通常のバルクの条件で計算された銅原子のポテンシャルを用いた場合より大きく改善された。それでも実験との一致という点で、スペクトルのピーク位置はよく一致するもののスペクトルプロファイルはまだ一致が悪く、改善の余地がある事が分かった。 現在、さらに9層、11層でのLAPWセルフコンシステント計算が進行中で、それを用いた角度分解光電子分光スペクトル計算も進行しつつある。 得られた結果の一部は95年9月の第13回国際真空会議/第9回国際固体表面会議で発表し、その内容は論文として出版されることになった。
|