研究課題/領域番号 |
06640497
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物性一般(含基礎論)
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
坪田 誠 東北大学, 流体科学研究所, 助教授 (10197759)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1995年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1994年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 超流体ヘリウム / 量子渦 / 超流動乱流 / 計算物理 / 渦生成 / 回転超流動 / ピン止め / ソリトン / 超流動ヘリウム / 熱カウンター流 / 再結合 |
研究概要 |
前年度から開発していた、回転超流動における量子渦の二次元、三次元運動を記述するプログラムを完成し、それを用いて種々の計算を行った。今年度は主に三次元計算を行い、この系における微少量子渦の成長、および渦格子の形成について調べた。最も良く実験が行われているジオメトリーは円筒容器である。回転円筒容器中での渦の成長、及び渦格子の形成のダイナミクスについて調べた。しかし、この系では超流動速度場の壁における境界条件を適正に満たすことができないという本質的な困難がある。そこで、回転球容器について詳細な計算を行った。この場合は、以前、三次元ピンニングの研究で用いたポテンシャルを援用することで境界条件を厳密に満たすことができる。容器壁面に生成された微少な渦輪が伸長するために必要な、容器の臨界角速度を評価した。それは二次元系での理論解析、および種々の実験が与えるものよりは大きい。その原因は不明だが、実際の実験状況では容器中に元々存在する残余渦が効いている可能性が考えられる。渦格子の形成、および容器の回転角速度を減少させた場合の(スピンダウン)、渦格子崩壊の過程を調べた。また、回転立方体容器の計算を行った。この場合は、鏡像渦の配置により境界条件を満たすことができるが、通常の粘性流体である常流体の取り扱いに問題を残す。容器回転の効果により、量子渦の乱れを押さえる可能性について調べた。それに関連し、渦に沿って伝播するソリトンの挙動、およびそれに及ぼす容器回転の効果について調べた。
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