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計算機シミュレーションによる破壊現象のダイナミックス

研究課題

研究課題/領域番号 06640506
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 物性一般(含基礎論)
研究機関山口大学

研究代表者

古川 浩  山口大学, 教育学部, 教授 (10108269)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワード破壊 / シミュレーション / 亀裂進展速度
研究概要

本年度に行った研究の成果は次の2点に分類できる
1.三次元系の破壊のシミュレーション
この研究ではhexagonal close packed格子を使い、破壊のシミュレーションを行い、二次元三角格子のシミュレーションとの比較を行った。原子間ポテンシャルは切断されたハ-モニックポテンシャルを用いた。系に掛かるストレスと原子間ポテンシャルの深さをパラメ-ラとし、パラメ-ラの値を色々変えながらシミュレーションを行った。その結果、亀裂の進展する速度は外部ストレスでスケールされた原子間ポテンシャルの深さ(これをとりあえずθと置く)によって決まることが分かった。しかも二次元と三次元では亀裂進展速度はθのほとんど同じ関数であらわされることが分かった。
2.大きい二次元系の破壊のシミュレーション
上の研究で、三次元と二次元の亀裂進展の法則は大変よく似ていることが分かったので、二次元三角格子の亀裂進展を詳しく調べた。その結果次のような多くの重要な事実が明らかとなった。亀裂進展速度は上のθの関数としてあらわしたとき、かなり幅の広い領域に存在する三つの異なったブランチが存在することが分かった。それらはθの小さい値、中間の値、大きい値で分類することができ、それぞれ亀裂進展速度が音速を越える、縦波音速に等しい、および横波音速に等しい領域であることが分かった。またその理由も明らかになった。ただし、横波音速に等しい領域の広さは系の幅に依存する。これらの結果は異なった原子間ポテンシャル、異なった外部条件によっても確認され、一般的な事実であることが分かった。上の三つの主なブランチのほか、外部ストレスの小さい場合、亀裂のパターンがジグザグな一本の線状となる極めて狭いθの領域が存在することが分かった。この領域では亀裂進展速度が横波音速のほぼ半分である。またジグザグな亀裂面のフタクタル次元はほぼ0.7前後であった。これは多くの人によって議論された結論を裏付けるものである。またこの領域における亀裂の動いたパスの長さから計算した亀裂面に添った亀裂進展の早さは音速以下であった。このことよりこの領域の亀裂進展のメカニズムは単純な音速によるものではないことが分かった。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] H.Furukawa: "Pattern Formations in Unstable Network:Model for Cross-Linked Polymer Chains" J.Phys.Soc.Japan. 63. 3919-3922 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] H.Furukawa: "Crack propagation velocities in Chain Model in Two and Three dimensions" Prog.Theor.Phys.93(to be published). (1995)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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