研究課題/領域番号 |
06640552
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
気象・海洋物理・陸水学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
日比谷 紀之 北海道大学, 理学部, 助教授 (80192714)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1994年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 内部波 / 砕波 / 非線形相互干渉 / エネルギー輸送 / 直接数値計算 / 近慣性流シア- / 乱流拡散率 / パラメータ化 |
研究概要 |
海洋大循環の数値モデルで再現される循環パターンが、海洋の中・深層における混合パラメータの値に依存して大きく変化するように、海洋中のスケールの小さな乱流・拡散過程、特に、等密度線を横切る方向の混合(diapycnal mixing)は、大循環をもコントロールしている重要な物理過程である。内部重力波の砕波はその主要な役割をはたしているが、海洋の中・深層におけるその見積りは未だなされておらず、このため、大循環モデルには大きな不確定要素が残されている。本研究では、このdiapycnal mixingの見積もりのため、海洋の中・深層に存在するギャレット・ムンクの平衡内部波スペクトル、およびそれを支える主要な機構と考えられる内部重力波の非線形相互干渉の力学に注目し、プリミティブのナヴィエ・ストークス方程式を直接数値積分することにより、内部重力波のエネルギーが平衡スペクトル内を低波数域から乱流スケールまでカスケードアップしていく過程を調べた。その結果、海洋の中・深層で普遍的に観測される内部波シア-スペクトルの鉛直10mスケールでの折れ曲がり、さらにそれに続く乱流スケールまでの、いわゆるSaturation Rangeでのスペクトル構造が、鉛直スケール20m-100mの近慣性流のシア-レベルに強く依存して再現され、この鉛直スケールの近慣性流シア-によって形成された限界層での高波数の内部重力波の砕波が乱流域までのエネルギーカスケードアップの主要な機構であることが明らかにされた。さらに、海洋各地点におけるこの近慣性流のシア-レベルは、実際には、内部重力波の究極的なエネルギー源である大気擾乱、すなわち、大洋上を通過していく台風や低気圧のふるまいに依存して決められていることから、海洋の中・深層における乱流拡散率の見積りのためには、海洋各地点での近慣性流シア-のレベルおよびその変動を、大気擾乱との絡みにおいて明らかにする必要のあることが示唆された。
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