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浅間火山天明噴火はS,Cl,H_2Oをどれだけ放出したか-斑晶包有物と石基の研究

研究課題

研究課題/領域番号 06640581
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 地質学
研究機関信州大学

研究代表者

山口 佳昭  信州大学, 理学部, 教授 (50144689)

研究分担者 牧野 州明  信州大学, 理学部 (30242712)
山田 哲雄  信州大学, 理学部 (30020647)
三宅 康幸  信州大学, 理学部 (70200144)
研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1994年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワード浅間火山 / 天明噴火 / 斑晶メルト包有物 / マイクロプローブ分析 / イオウ放出量 / 気温低下
研究概要

浅間火山天明噴火(1783)噴出物のうち,大規模なプリニアン噴火をした天明軽石について,斑晶中のメルト包有物と石基ガラスについて,その包有関係・産状を観察しマイクロプローブ分析を行った.天明軽石を偏光顕微鏡観察および画像処理した結果,斑晶として斜方輝石,単斜輝石,斜長石,Fe-Ti酸化物が晶出し,それらは融食をうけていることが明らかになった.これらの斑晶中には,2-10ミクロンのメルト包有物があり,その多くは脱ガスしてバブルを生じている.また,母体斑晶と反応しているものもある。偏光顕微鏡観察・画像観察によって,こうした変化をうけていないメルト包有物を120コ以上見つけだし,SとCIをマクイロプローブ分析した.分析には反射電子線像イメージモニターを用いて,分析点を特定した.これらのメルト包有物には,110-390ppmのSと,1400-2200ppmのCIが含まれる.脱ガスした石基ガラスには,40-120ppmのSと,600-1400ppmのCIが含まれる。
一方,微量に含まれるカンラン石中のメルト包有物には,410-2700ppmのSと,1200-1600ppmのCIが含まれる.こうした結果から,天明軽石は、Sが多くCIの少ないマグマとSが少なくCIの多いマグマが混合してつくられたと結論される.また,Sが少なくCIの多いマグマを噴出させた1991雲仙普賢岳噴火の石英安山岩溶岩との比較をした.浅間天明軽石では,雲仙普賢岳の1991溶岩に比べて石基ガラスの発泡の程度が著しく高く,隠微晶質の結晶の発達はきわめて弱く,また,Sを分別する鉱物は生成していない.
天明軽石の総噴出量を0.17Km^3,密度を1.37g/cm^3とすると,最大で6.2×10^<11>Kg,最少で3.2×10^<10>Kgの硫黄を大気圏に放出した.これは,Sigurdsson(1990)に基づくと,北半球の平均気温を最大で-0.3度,最小で-0.1度低下させる効果があったと推定される。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 山口佳昭・近藤均: "雲仙火山1991溶岩の石基ガラス中の隠微晶質鉱物" 日本火山学会講演予稿集(1994年度秋季大会). No.2. 79- (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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