研究概要 |
(1)知多半島の東海層群の火山灰層のフィッション・トラック年代測定を行い,以下の結果を得た. 1)東谷火山灰層(上部の層準)・・・・・・・・・・3.6±0.2Ma 2)大谷火山灰層(中部の層準)・・・・・・・・・・4.2±0.2Ma 3)"豊浦"火山灰層(下部の層準)・・・・・・・・・3.7±0.6Ma (2)科研費とは別の研究費(名城大学および地質調査所)をも使用して,そのほかの火山灰層の年代測定も行い,以下の結果を得た. 4)白沢の池火山灰層(下部の層準)・・・・・・・・・5.7±0.3Ma 5)河和山火山灰層(下部の層準)・・・・・・・・・・4.3±0.8Ma 6)古布火山灰層(下部の層準)・・・・・・・・・・・・4.5±0.5Ma 7)矢梨ピンク火山灰層(基底の層準)・・・・・・・・6.5±0.6Ma (3)東谷,大谷,白沢の池,および矢梨ピンクの火山灰層は,火山灰層序的にも矛盾のない年代値と考えられる. (4)そのほかの火山灰層の年代値は,やや問題があり,年代値の当否・信頼性も含め,知多半島の東海層群の火山灰層序・層準・地質構造などについて,再検討が必要と判断され,現在,鋭意検討中である. (5)相良・掛川層群と東海層群の火山灰層の中で,互いに対比できるものがあるかどうか検討した結果,対比可能な火山灰層のあることが判明した.現在,さらに確定的な結果を得るために,鋭意検討中である.
|