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風化過程における元素移動度の数量化に関する地球化学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 06640629
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 地球化学
研究機関埼玉大学

研究代表者

一國 雅巳  埼玉大学, 工学部, 教授 (20005804)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1994年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワード風化 / 関東ローム / アルミニウム / 酸性雨 / 地下水
研究概要

1.関東ロームを試料に用い,これを希硝酸とふり混ぜる方法で溶出実験を行い,主な成分の溶出速度を測定した。反応の進行とともにpHが上昇するので,ふり混ぜ時間の関数として各成分の濃度とpHをプロットした。Al濃度の時間変化を時間の二次式で近似し,任意の時間における溶出速度を求めた。Alの溶出速度は[H^+]^<0.53>に比例した。この結果に基づいて酸性雨による関東ロームからのAlの溶脱を予測した。このとき溶液中にK^+が存在すると,反応の進行とともにK^+濃度が減少し,同時にpH上昇も抑制されることを見いだした。このことは酸で変質を受けた関東ローム中の粘土鉱物のH^+が酸性条件下でもK^+によって置換されることを示唆している。
2.Alの溶出に関係する因子としてpHのほかに酸化還元状態も重要であることを確認した。埼玉県南部荒川流域の地下水,湧水の分析から,浅層の地下水が還元的性格をもち,高濃度のFeとSiO_2を含むことを明らかにした。このことから還元環境におけるケイ酸塩鉱物からのFeの引き抜きがSiO_2の溶出を促進すると考え,同時にAlの溶脱が起こることを予測した。この仮説を実証するために,O_2を除去した水に還元剤としてアスコルビン酸を添加して関東ロームの溶出実験を行った。この条件下ではFeよりも遅れるが,SiO_2,Alの両成分の溶出が起こることを見いだした。このアスコルビン酸溶液のpHは3.0であった。この溶液と同じpHをもつ希塩酸ではAlの溶脱は起こらなかった。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書

URL: 

公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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