研究課題/領域番号 |
06640644
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理化学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
大島 康裕 東京大学, 教養学部, 助手 (60213708)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1994年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 分子錯体 / マイクロ波分光 / イオン結合性分子 / 溶媒和 / 塩化ナトリウム |
研究概要 |
本研究の目的は、高分解能分光法を駆使することによって、イオン結合性物質と溶媒分子との分子間相互作用を解明し、溶解現象の微視的過程の詳細を迫ろうとするものである。具体的には、イオン結合性分子としてNaCl、溶媒分子として水を取り上げ、これらを構成成分とする分子錯体NaCl-(H_2O)_nの回転スペクトルを測定することにより、幾何学的構造、内部運動、結合性について分光学的に明らかにすることを目指した。測定法としては、レーザー蒸発させたNaClを微量の水を含む希ガスとともに超音速ジェットとして噴出して錯体を生成させ、高い検出感度を持つフーリエ変換マイクロ波分光法によって回転遷移を観測するという手法を用いた。7-27GHzの領域でスペクトルを測定したところレーザー蒸発生成物による多数の遷移が観測され、このうちで幾つかの大きな強度を持つものをNaCl-H_2Oの回転遷移として帰属することができた。スペクトルの解析から決定された回転定数から、この錯体は平面型構造を持ち、Na…O間距離が2.31ÅでO…Na-Cl結合角が82°であることが解った。Na…間距離がNa^+のイオン半径とOのファンデルワールス半径の和よりも短いことは、NaCl-H_2Oが通常のファンデルワールス錯体に比べて強い結合を持つことを示している。現在、錯体形成によるNaCl分子内での電場勾配の変化を見積もるために、核四重極子相互作用による超微細分裂の解析を行っている。
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