研究課題/領域番号 |
06640687
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
有機化学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
杉原 美一 大阪大学, 理学部, 助教授 (30112006)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1994年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 2価ホウ素 / ホウ素ラジカル / 配位結合 / 安定ラジカル結晶 |
研究概要 |
2価ホウ素ラジカル-窒素配位結合形成を基盤とする含ホウ素開殻構造物質構築のため、分子間ホウ素-窒素配位結合について精査した。核磁気共鳴スペクトル、蒸気圧浸透圧測定によるジエチル-3-ピリジルボランが環状四量体を形成するのに対し、ジエチル-4-ピリジルボランとジエチル-2-ピリジルボランはそれぞれ環状五量体、環状二量体であること、これらの夛量体は配位結合の歪みが小さいように形成されることが判明した。さらに、配位結合による会合は室温では全く安定で、80度付近で解離しはじめることも明らかとなった。また、ジエチルピリジルボランの芳香環骨格を変えることによってホウ素-窒素配位結合の強さを変化できること、およびこの配位化合物が水存在下、室温で安定に存在することを親水性置換基を導入した誘導体合成による示すことができた。ジエチル-3-ピリジルボラン環状四量体についてはJ.Chem.Soc.,Chem.Commun.に、また分子間ホウ素-窒素配位結合についてはTetrahedronの報告の中で詳細に論議した。 一方、2価ホウ素ラジカルを配位させる含窒素芳香環については、非交互系である2-メルカプト-1、3-ジアザアズレンおよび2-アミノ-1、3-ジアザアズレンを合成した。前者については、現在脱硫を検討している。脱硫後、2価ホウ素ラジカルを配位させることができれば分極構造を持つ安定ラジカルの合成が可能であり、現在検討中である。 申請した課題を進行中、2-アミノ-1、3-ジアザアズレンの溶媒依存蛍光挙動を見いだした。すなわち、溶媒の極性変化により若干のストークスシフトと二種のピークの出現が観測された。これは窒素原子間でのプロトン移動による互変異性に基づくものと考えられ、窒素原子での2価ホウ素ラジカル配位においても興味ある挙動が観測される可能性があることを示唆する。
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