研究課題/領域番号 |
06640710
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
有機化学
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研究機関 | 大阪大学 (1995) 岡崎国立共同研究機構 (1994) |
研究代表者 |
豊田 二郎 大阪大学, 理学部, 助手 (70249952)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1995年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1994年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 水素結合 / 遷移金属錯体 / ab-initioMO法 / HBCT / PET / キンヒドロン / セミキノン / ab-initio |
研究概要 |
ベンゾキノン-ハイドロキノン錯体であるキンヒドロン錯体における圧力依存性と分子構造・電子状態との相関関係について、分子レベルでの水素移動と電子状態との相関関係についての半定量的な知見を得るため、GAUSSIAN-92プログラムを用いたab-initio分子軌道法(UHF/3-21G^*)を用い、ベンゾキノン-ハイドロキノン系錯体の計算を行った。キノン-ハイドロキノンとセミキノンダイマーのエネルギーは、それぞれ約12.06,11.57kcal/molだけ安定化していることがわかった。キンヒドロン結晶におけるキノン-ハイドロキノン間の水素結合の強さはそのO-H伸縮振動のシフトから約7.5kcal/molと見積もられており、この安定化のメインの寄与は水素結合によるものであると考えられる。 以上、今回のモデル錯体のab-initio計算により、新しい電子系であるPET課程の挙動を理解し、水素-電子連動移動型錯体の設計を行なう上での基礎データの一部とすることができた。 また、Hydrogen-Bonded Charge-Transfer(HBCT) システムとして、lumazineや、pterin、ethylenediaminoglyoxime等を配位子とした新規遷移金属錯体の合成にも成功し、そのX線結晶解析も行い結晶内における水素結合様式についての知見を得ることができた。
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