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ゼオライト細孔中の鉄錯体のスピン転移挙動異性のメスバウアー分光学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 06640715
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 無機化学
研究機関東京大学

研究代表者

藥袋 佳孝  東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (10157563)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワードゼオライト / メスバウアー分光法 / スピンクロスオーバー / スピン転移 / 鉄錯体
研究概要

ゼオライト細孔中に捕捉された金属錯体には、構造や電子状態の変化、ゼオライト骨格による錯体構造の固定化ないし規制、錯体分子の孤立による分子間相互作用の減少などが予想される。このため、ゼオライト細孔中のスピンクロスオーバー錯体には、特異なスピン転移挙動がみられる可能性がある。本研究では、Y型ゼオライト細孔中にエチレンジアミン、2-(アミノメチル)ピリジン、2,2'-ビピリジン、1,10-フェナントロリンのトリス鉄(II)錯体を合成し、メスバウアー分光法などによりその磁気的性質や構造の特異性を試みた。特に、2-(アミノメチル)ピリジン鉄(II)錯体のスピン平衡と細孔内での錯体構造の歪みとの関係について検討した。
ビピリジンやo-フェナントリロンなどのかさ高い配位子との八面体錯体をY型ゼオライトの細孔中に合成した場合には、メスバウアーノスペクトルから得られる四極分裂などのパラメーターは多結晶の場合とは明らかに異なる値をとった。同様に配位構造をとるが細孔に対して小さいサイズを持つエチレンジアミン錯体などではこのような変化はみとめられなかった。これは、ビピリジンやo-フェナントロリンなどの錯体ではゼオライト細孔による空間的な規制によって錯体構造に歪みが生じたことを示していると考えられる。
2-(アミノメチル)ピリジンの錯体についてみると、メスバウアースペクトルの温度変化や磁化率測定の結果から、多結晶の場合にはみられない特異なスピン平衡挙動を示すことが明らかとなった。ゼオライト空間による立体的な規制が特定の構造の安定化をもたらし、多結晶の場合とは異なるスピンクロスオーバー挙動を示すこととなったとみられる。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] M.Saeki: "Mossbauer spectroscopic study of frozen solutions of ^<57>Co using a specially designed cvyostat for time differential emission Mossbauer spectroscopy of ^<237>Np" Hyperfine Interactions. 92. 1177-1181 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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