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亜鉛タンパク質のサイトコア;ペプチド錯体モデルの動的挙動

研究課題

研究課題/領域番号 06640734
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 無機化学
研究機関東京理科大学

研究代表者

山村 剛士  東京理科大学, 理学部・化学, 助教授 (00114702)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1994年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
キーワードジンクフィンガー / 亜鉛局所構造 / EXAFS / 分子軌道法(ab inition) / 分子軌道法(MNDO) / 分子動力学 / 5配位 / コンフォーメーション
研究概要

[成果]当初計画した4個の亜鉛錯体の内,この1年間に精製に成功したのは,Boc-Cys-Pro-Leu-Cys-OMeとBoc-Cys-Pro-Leu-Cys-Gly-Ala-OMeの亜鉛錯体の二つである。特に前者の亜鉛錯体は最小ユニットとして重要な出発点になるための多方面からの研究を進めた。即ち,1)室温から低温にわたるEXAFS実験からこの亜鉛錯体が本質的に4配位と5配位の何れも取り得るものであり,溶液中ではこれらの配位幾何の間に平衡が存在すること,2)両者のペプチド錯体のモデルとして[Zn(SMe)_2(CH_3COCH_3)_2]を始めとする数種の錯体について分子軌道法計算(MNDO法,ab initio法)による構造最適化を行なった。その結果,5配位は不安定で4配位テトラヘドラルが安定形である。又,MNDO/ESP計算から得た電荷とab initio/ESP計算から得た電荷の間の相関関係を調べ,良い直線的相関があることを見い出したが,傾は電荷に依存することがわかった。3)分子動力学計算の結果,配位幾何及びコンフォーメーションとも媒質の誘電率に大きく左右される。距離に依存する誘電率を使用するとε_<ij>=1.6R_<ij>で最適の水素結合距離及びZn-O距離(第五配位原子)が得られた。長時間の動力学計算から,4配位と五配位の間に平衡があり,そのためこのZn-O距離は非対称分布となるが,この結果はEXAFSの解析から得られた第三シェル(第一シェル,第二シェルは各ZnO_2,ZnS_2,第三シェルはZn-S又はZn-Oと帰属された)の位相シフトのエネルギー依存性をうまく説明出来ることがわかった。
この研究によって,Zinc Fingerに於ける亜鉛局所構造の動的挙動を理解するための知識を得ることが出来た。しかし,塩基やリン酸エステルなど他の配位成分の存在の効果を系統的に調べることは諸種の要因により遂行出来なかった。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Takeshi YAMAMURA: "Conformation Control of Model Peptides by Metal Ions 1:" J.Phys.Chem.(in press). (1995)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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