研究課題/領域番号 |
06640750
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機能・物性・材料
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
市村 憲司 熊本大学, 理学部, 助教授 (00151481)
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研究分担者 |
藤本 斉 熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 助手 (30183932)
松崎 晋 熊本大学, 理学部, 教授 (00109638)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1994年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 層状物質 / 層間化合物 / 機能性物質 / 物性制御 / インターカレーション / 電気伝導性 / 混合原子価 / 光電子分光法 |
研究概要 |
ピリジン-MnPS_3の偏光法を併用した赤外分光法により、中性ピリジン及びピリジニウムイオンがMnPS_3層間内でC_2対称軸を層面方向に平行に、その分子面を垂直に配向していることがわかり、水素結合錯体の形成がプロトン移動電導機構として約7桁の電導性の向上に寄与していることを明らかにした。さらに、圧力効果を調べてところ、加圧に伴い約2GPaで赤外吸収バンド位置及び強度に不連続性を見い出し、ピリジンの配向性が分子面を垂直から水平に移行する圧力誘起相転移であると結論した。また、FePS_3の電気伝導度の圧力依存性において、2.5及び5.5GPaに異常性を、10GPaでは約3桁の電導性の増加を見い出した。Mn_<1-X>Zn_XPS_3(0.0≦X≦1.0)の単結晶の合成に成功し、X線回折より同一の結晶構造をもつことが確認された。赤外分光法よりP_2S_6格子振動バンドについてν_d(PS_3)、ν_s(PS_3)、ν_d(PS_3)、R´_<XY>(PS_3)モードに帰属されるバンドは各々574、383、275、224cm^<-1>に観測されMnPS_3及びZnPS_3ホスト結晶と同じであった。一方、T_<XY>(PS_3)モードに帰属されるバンドについては、X≦0.4で247cm^<-1>に、X≧0.6で254cm^<-1>に観測されたが、X=0.5では消失していた。電子スペクトルより、Mn^<2+>のd-d遷移に帰属されるバンドは、Xの増加に伴いその強度を減少させた。電導性については、Znの導入量の増加に伴い電導性の低下し、活性化エネルギーの増加し、MnPS_3からZnPS_3の電導性に変化した。2.2´-ビピルジルとの反応では、MnPS_3は層間化合物を形成するが、ZnPS_3は反応を示さなかった。赤外分光法よりMn_<1-X>Zn_XPS_3(0.0≦X≦0.9)のν_d(PS_3)モードのバンドがxが小さいほど3本に分裂し、また、その強度も大きかった。また、Mn^<2+>のd-d遷移に帰属される2.3eVに現れる新しいバンドが、xが小さいほどその強度が大きく観測された。1、10-フェナンスロリンとの反応については、MnPS_3のみが層間化合物を与えたが、他のものは反応に伴い結晶が破壊されることがわかった。得られた層間化合物について、赤外吸収スペクトルではνd(PS_3)モードのバンドが3本に分裂し、Mn^<2+>のd-d遷移に帰属される新しいバンドが2.3eVに現れた。また、電導性については、約2桁の伝導度の増加が見られた。 以上の結果より、基本的には2タイプの電動機機構モデルを提唱することができたと共に、インターカレーションにおける金属種の役割解明ができた。
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