研究課題/領域番号 |
06640763
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物質変換
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
武田 猛 東京農工大学, 工学部, 教授 (40111455)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1994年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | ビニルスタナン / ビニルシラン / ビニルゲルマン / 多置換オレフィン / 立体選択的合成 / 炭素-炭素結合生成反応 / アリル化反応 / アリール化反応 |
研究概要 |
本研究ではビニルスタナン(1)および類縁体であるビニルシラン(2)、ビニルゲルマン(3)の高立体選択的合成と、それらの多置換オレフィンへの立体特異的な変換について検討し、以下に述べる成果を得た。 1.α-スタニルチオアセタール(4)を出発物質とするビニルスタナンの合成:4とエノールシリルエーテルから合成されるγ位にカルボニル基を持つ1の立体異性体純度について検討し、これらが純度100%のZ体であることを確認した。またこれらは容易に相当するアリルアルコール、エーテルに誘導できることが判った。 2.シクロブタンの開環を利用する14族元素置換オレフィンの立体選択的合成:2-フェニルチオシクロブチルケトンおよび2-トリメチルシリルメチルシクロブチルケトンとシリルあるいはゲルミルリチウムの塩化セリウム(III)存在下の反応により得られるシクロブタンメタノールあるいはそのベンゾエ-トのルイス酸触媒による開環反応により、対応するE体の2、3が100%の立体異性体純度で得られることを見い出した。 3.遷移金属錯体触媒を用いる多置換オレフィンへの変換:γ位にカルボニル基を持つ1のテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)触媒による臭化ベンジルあるいはヨウ化アリールとの反応が銅(I)塩およびトリエチルアミンなどの第三級アミンの存在下で高収率・高立体特異的に進行することを見い出した。 4.臭化銅(I)により促進されるアリル化反応による多置換オレフィンへの変換:ハロゲン化アリルによる1のアリル化がDMSO中、ヨウ化銅(I)存在下で進行し、好収率で目的物が得られることを見い出した。反応の立体特異性・アリル系に関する位置選択性は用いるハロゲン化アリルの種類に依存し、ヨウ化物を用いると高立体特異的に反応が進行し、相当する塩化物を用いると高い位置選択性が発現することが判った。
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