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陸産巻具におけるアレロパシーと捕食による種間相互作用の実験的解析

研究課題

研究課題/領域番号 06640825
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 生態
研究機関東京都立立川短期大学

研究代表者

浅見 崇比呂  東京都立立川短期大学, 助教授 (10222598)

研究期間 (年度) 1994 – 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1995年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1994年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
キーワード種間競争 / 捕食 / アレロパシー / 軟体動物
研究概要

オナジマイマイとウスカワマイマイの間で生じる成長阻害と捕食による種々干渉の効果を実験的に測定した。その結果、第一に、これらの干渉が2種間で対称的には生じないこと、すなわちオナジマイマイかウスカワマイマイに対して成長阻害および捕食のいずれによる種間競争においても、優位であることが統計的に検証された。第二に、優位の種による干渉は、これまでの劣位の種が被る負の効果により認識されてきた。ところが、本実験系では、その負の効果をもたらすことでオナジマイマイが相対的に優位であるだけではなく、ウスカワマイマイと共存することで正の効果(高成長率および低共食い率)を積極的に享受することが証明された。種内競争(密度効果)は、ウスカワマイマイでは統計的に有意ではないのに対し、オナジマイマイでは顕著に生じる。その結果、一定の固体密度においては、オナジマイマイは、全個体がオナジマイマイであるよりもウスカワマイマイがその中に含まれるほうが密度効果が低く、そのため成長率が促進されると考えられる。
成長阻害による干渉については、個体の遺伝的成長率と阻害効果の高さに正の相関がある。自然の集団では生存しえない低成長率の個体については検出可能な阻害効果が生じない一方、遺伝的に高成長率の個体に対し統計的に有意な阻害効果が生じることが判明した。
実験個体群の構成、特に2種個体の相対頻度は、捕食の頻度に対しては、検出可能な程度では影響しないことが統計的に判明した。また、成長阻害の程度も、優位種の劣位種に対する相対個体密度とは統計的に有意には相関しないこという結果が得られた。しかし、成長率の分散の大きさから判断するに限り、本実験規模では、実在する相関が検出されなかった可能性がある。ゆえに、成長率測定方法を改善・簡便化し、帰無仮説の肯定に必要な分析力のある測定資料を得ることが今後の課題である。

報告書

(3件)
  • 1995 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (10件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (10件)

  • [文献書誌] T. ASAMI: "Interference competition by growth reduction in land snails." Journal of Animal Ecology. (発表予定).

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1995 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] T. ASAMI: "Interspecific interference by predation in land snails." Journal of Animal Ecology. (発表予定).

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1995 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] T. ASAMI: "Interspecific differences in intraspecific competition." Journal of Animal Ecology. (発表予定).

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1995 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 浅見崇比呂: "軟体動物学概説・上巻" サイエンティスト社, 273 (1994)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1995 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Takahiro Asami: "The genetics of the Mollusca." Handbook of Malacology eds. T.Habe, T.Okutani, and S.Nishiwaki.177-215 (1994)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1995 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Takahrio Asami: "Interference competition by growth reduction in land snails." Journal of Animal Ecology. (in preparation).

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1995 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Takahiro Asami: "Interspecific competition by predation in land snails." Journal of Animal Ecology. (in preparation).

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1995 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Takahiro Asami: "Interspecific differences in intraspecific competition." Journal of Animal Ecology. (in preparation).

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1995 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 浅見崇比呂: "軟体動物学概説" サイエンティスト社, 273 (1994)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 浅見 崇比呂: "軟体動物学概設" サイエンティスト社, 273 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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