研究課題/領域番号 |
06640826
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生態
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研究機関 | 沖縄大学 (1996) 沖縄大学短期大学部 (1994-1995) |
研究代表者 |
伊藤 嘉昭 沖縄大学, 法経学部, 教授 (50115531)
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研究分担者 |
湯川 淳一 鹿児島大学, 農学部, 教授 (80041622)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1996年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1995年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1994年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 真社会性 / 兵隊カスト / アブラムシ / 個体群動態 / 繁殖戦略 / タケツノアブラムシ / コウシュンツノアブラムシ / 捕食性 / 捕食圧 |
研究概要 |
不妊の兵隊カストを持つ沖縄のコウシュンツノアブラムシと沖縄・鹿児島のタケツノアブラムシの兵隊産出様式と個体群動態を調査した。おもな結果は次の通りである。(1)コウシュンツノアブラムシの雌は最初に通常型(繁殖型)の幼虫を、ついで兵隊型の幼虫を産むことが判明した。これは他の真社会性昆虫すべて(労働カストを先に産む)と反対であるが、アブラムシにおいては給餌の必要がないことおよび竹の新芽に出来た新しいコロニーは捕食者に発見されにくく、この時期には通常型を産んで早く増殖するほうが有利であり、コロニーが大きくなって捕食者に発見されやすくなってからは兵隊を産出するのが有利なためだと考えた。(2)タケツノアブラムシの個体数は、鹿児島では8月より増加を始め、10月にピークとなり、11月以降徐々に減少して、7月にはほとんどゼロとなった。兵隊率は10、11月が最も高く20%前後に達し、のち減少して3月には10%前後となり、5-7月にはほとんどゼロとなった。(3)沖縄では、タケツノアブラムシの個体数は6月より増加を始め、7、8月にピークとなり、秋には減少して12月にはごく低密度となり、2、3月にほとんどゼロとなった。兵隊率は秋に高かったが最高でも5%前後で、10%になることはほとんどなかった。(3)鹿児島と沖縄の個体群動態の違いの原因は、鹿児島では10-11月にも竹の新芽が少しは出ていたのに対し、沖縄では10月までしか出ないことにもよると思われる。(4)しかし兵隊率が違うこと、また兵隊の形態も鹿児島のものは通常型と容易に区別できるの対し、沖縄のものは通常型と僅かしか違わず区別が困難であったことを考えると、沖縄と鹿児島のタケツノアブラムシ個体群は遺伝的に違うことが予想される。この違いの確認は今後の重要課題である。
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