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植物細胞の腫瘍状態の変換機構に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 06640834
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 植物生理
研究機関東京大学

研究代表者

庄野 邦彦  東京大学, 教養学部, 教授 (60050457)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワード馴化 / 腫瘍 / 培養細胞 / rol遺伝子 / Agrobacterium rhizogenes / タバコ / 植物ホルモン要求性
研究概要

正常な植物の培養細胞は通常、増殖するのに植物ホルモンを要求するが、継代培養中に植物腫瘍クラウンゴールの細胞のようにホルモン非要求性の細胞が生ずる。この現象は、馴化と呼ばれるが、植物ホルモン非要求性の点から一種の腫瘍化と考えることもできる。また、Nicotiana glaucaとN.langsdorffiiのF1雑種植物は遺伝的要因で生ずる腫瘍を形成るが、このF1植物のin vitroの培養系で腫瘍化-脱腫瘍化を制御できる実験系を既に確立した。本研究では、植物ホルモン要求性と形状という2つの観点から、正常状態と腫瘍状態の切り替え機構を明らかにする目的で研究を行ない、下記の結果を得た。
1.遺伝的腫瘍を形成する上記F1植物の片親であるN.glaucaの培養細胞から、植物ホルモン非要求性の馴化した細胞を誘導する条件を確立した。
2.N.glaucaにはNg rol遺伝子と呼ばれる細菌のAgrobacterium rhizogenesのrol遺伝子と高いホモロジーを示す遺伝子が存在する。この遺伝子はF1植物の腫瘍組織で発現が確認されたが、N.glaucaの正常組織では確認できていなかった。本研究で誘導した馴化した細胞でN.glaucaにおける発現を確認した。
3.しかし、この発現はオーキシンを含んだN.glaucaの正常培養細胞でむしろ強く発現し馴化よりは、腫瘍様形状と発現が関連していると考えられる。
4.Ng rol遺伝子以外にN.glaucaに存在するA.rhizogenes T-DNAのORFs 13,14と高いホモロジーのある領域の存在を明らかにし、Ng ORFs 13,14と名付けた。
5.Ng ORFs 13,14の転写も正常形態のN.glaucaおよびF1植物では確認されず、N.glaucaの培養細胞、馴化細胞およびF1腫瘍細胞で発現が確認され、Ng rol遺伝子と同様にその発現は腫瘍状態と関連していると考えられる。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Syono,K.and Fujita,T.: "Habituation as a tumorous state that is interchangeable with a normal state in plant cells" Int.Rev,Cytol. 152. 265-299 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Aoki,S.,Kawaoka,A.,Sekine,M.,Ichikawa,T.,Fujita,T.,Shimizu,A.,and Syono,K.: "Sequence of the celbular T-DNA in the untransformed genome of Nicotiam glauca that is homologous to ORFs 13 and 14 of the Riplasmid and analysis of its" Mol.Gen.Genet.243. 706-710 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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