研究課題/領域番号 |
06640880
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
動物生理・代謝
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
宗岡 洋二郎 広島大学, 総合科学部, 教授 (40031330)
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研究分担者 |
古川 康雄 広島大学, 総合科学部, 助手 (40209169)
小林 惇 広島大学, 総合科学部, 教授 (50033981)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | アレキサンドリアム / 毒物 / GABA / 生物活性物質 |
研究概要 |
培養したアレキサンドリアム・タマレンセの2品種(GT429とPLY173)を用いて、それらに含まれる生物活性物質の単離同定を試みた。用いた量は乾燥重量で、それぞれ約1.2gであった。まず、両品種の抽出物を逆相カラムに保持される物質と保持されず素通りする物質に分画し、それぞれの活性を種々の筋肉を用いて調べた。保持物質は、用いた無脊椎動物・脊椎動物すべての筋で、興奮活性を示したが、この物質は非常に不安定で、-20℃に1日放置するだけで完全に失活し、同定することはできなかった。一方素通り物質も多様な活性を示したが、このうちコオロギそのうに対し抑制活性を示す物質とウズラ直腸に興奮活性を示す物質は純化することができた。他の物質は、すべて純化の途中で失活した。 1.抑制物質について 種々の化学分析の結果、これはGABAであることが確定した。含有量は乾燥重量1g中に20〜200mgと推定された。この物質の機能については不明であるが、エネルギー源、浸透圧調節物質,あるいは生殖促進物質として働いている可能性が考えられ、本研究結果は鞭毛藻大量培養法の確立に役立つと思われる。 2.興奮物質について これは純化量が少なかったので、構造決定までいたらなかった。しかし、今回の10倍以上のサンプルを使用すれば、構造決定に必要な量が純化できるものと思われ、構造決定合成すれば有用な試薬として使用できる可能性がある。 3.不安定な物質について 不安定なので、食物連鎖上の他動物に毒物として蓄積することはないと思われるが、アレキサンドリアムの養殖魚などに対する毒性はこれらの物質も関与している可能性が大きい。
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