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共生生物と抗体との反応からみた繊毛虫の種の進化

研究課題

研究課題/領域番号 06640903
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 系統・分類
研究機関広島大学

研究代表者

小阪 敏和  広島大学, 理学部, 助教授 (10033903)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1994年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
キーワード繊毛虫 / ユ-プロテス / オミクロン / メイトキラー / プレイテン
研究概要

得られた結果の概要は以下のとおりである。1)Plateinという細胞の表層の胞状構造のタンパク質に対するモノクローナルとポリクローナル抗体を用いた実験から、繊毛虫Euplotes woodruffi種群内では、海水産のシンゲン1が他のシンゲンやオートガミ-グループとは電気泳動のバンドパターンが異なり、また有性生殖法やその他の特徴などから、E.woodruffi種群の祖先にあたるのではないかという結果が得られた。2)DAPIやアズ-ルAなどの染色により細胞内共生バクテリアであるオミクロンやオミクロン類似のものは、淡水産のE.woodruffiにはみられるが海産のものでは外部形態の異なるバクテリアが共生していることがわかった。現在、さらに細胞内共生バクテリアからみたE.woodruffi種群の進化的関係についての研究を継続中である。3)九州地方での採集で,熊本県の水前寺湖と江津湖からE.woodruffiのシンゲン3でメイトキラー(mate-killer)株を発見した.さらに鹿児島県の池田湖と鰻池からはメイトキラー感受性株を採集することができた。メイトキラーはその名のごとく有性生殖時にそのパートナーを殺してしまうので、自然界でのその意義、役割については不明であるが、きわめて重要であると考えられるので、今後、生態学的観点からの研究で明らかにしていく予定である。現在、メイトキラーの詳しい性質、特徴、遺伝などについて交配実験を基に研究を継続中である。4)その他として以下の結果が得られている.日本産E.woodruffi種群の海水産シンゲン1と同じシンゲンがアメリカの大西洋に面しているチェサピーク湾に分布している。このような例は、海水産繊毛虫では初めての知見である。同種群の日本のオートガミ-グループに類似した種がペンシルバニア州、メリ-ランド州、ワシントンD.C.、フロリダ州の淡水に分布している。現在日本産とアメリカ産の種の関係についてさらに詳しく種々の形質の特徴の比較を行っている。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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