研究課題/領域番号 |
06640926
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
人類学(含生理人類学)
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研究機関 | 名古屋文理短期大学 |
研究代表者 |
竹中 晃子 名古屋文理短期大学, 食物栄養科, 教授 (50236486)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1995年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1994年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | P117 / 偽遺伝子 / プロセスト遺伝子 / 霊長類 / 進化 |
研究概要 |
カニクイザルのα-グロビン遺伝子間領域に見いだされたP117プロセスト遺伝子は117個のアミノ酸をコードするオープンリーディングフレームとポリ(A)シグナル、ポリ(A)を有し、両端にダイレクトリピートが存在した。サザン、ノーザンハイブリダイゼーションの結果から、原猿類からヒトまで本来の遺伝子が存在し、発現しており、プロセスト遺伝子も広く存在していた。α-グロビン遺伝子間領域内のプロセスト遺伝子の存在頻度を17種のマカカ属サル、計385頭について調べた。タイ国出自カニクイザルでは0.64から0の頻度の地域もあり、隣接群においても頻度は異なっていた。アカゲザルではインド産0.56、中国産0.26であった。ニホンザルとセレベスマカク6種では全く挿入されていなかった。P117プロセスト遺伝子の塩基配列を決定し系統樹を作成したところ、コモンマーモセットとマントヒヒのP117が種の系統関係とは異なる位置にあった。プロセスト遺伝子の形成過程には、レトロウイルスに存在する逆転写酵素が関与するとされている。なぜP117の挿入頻度が群により異なり、塩基配列も種の系統関係と異なっているのか、今後さらにプロセスト遺伝子の塩基配列を本来のP117遺伝子と比較する事により、挿入時期及び機構について考察したい。 P117タンパク質を遺伝子工学的に発現させた。P117プロセスト遺伝子のSmal分画をpGEX-5X-3ベクターのSmal部位にライゲーションし、E. coi JM109に形質転換した。IPTGの誘導をかけグルタチオン-S-トランスフェラーゼとの融合タンパク質を発現させた。超音波処理後、5M尿素で溶解後、透析し上清をグルタチオン・セファロース4Bにアフィニティー吸着させ、ファクターXaで切断した。目的のタンパク質以外に他のタンパク質のハンドもあったので、現在、純粋なP117タンパク質をさらに精製する方法を検討している。
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