研究課題/領域番号 |
06650010
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用物性・結晶工学
|
研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
森本 章治 金沢大学, 工学部, 助教授 (60143880)
|
研究分担者 |
久米田 稔 金沢大学, 工学部, 教授 (30019773)
清水 立生 金沢大学, 工学部, 教授 (30019715)
|
研究期間 (年度) |
1994 – 1995
|
研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
|
配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1995年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1994年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
|
キーワード | レーザアブレーション / 強誘電体不揮発メモリ / チタン酸ジルコン酸鉛(PZT) / ニッケル合金電極 / 窒化チタンアルミ(TiAlN)電極 / マグネシアバッファ層 / スイッチング電荷量 / スイッチング疲労耐性 / マグネシア基板 / 窒化チタンアルミ(TiA1N)電極 / P-E履歴曲線 / C-V特性 / 強誘電体薄膜 / PZT / 不揮発メモリ / 疲労特性 / スッチング特性 |
研究概要 |
レーザアブレーション法を用いた本研究の目的は、不揮発メモリの疲労特性の機構解明とその改善である。不揮発メモリとしては金属/強誘電体/金属(MFM)型メモリと金属/強誘電体/絶緑体/半導体(MFIS)FET型メモリがあるが、本研究では、いずれについても新しい電極、新しい絶緑体層を提案しメモリセルを構成した。 また、一部高誘電率誘電体薄膜として注目されているBa_xSr_<1-x>TiO_3についても研究を行った。 MFM型メモリでは 我々がPb(Zr_<1-x>Ti_x)O_3(PZT)用電極として提案しているNi合金を用いてPZT不揮発メモリを構成し、疲労の周波数特性を調べた。その結果、疲労特性において大きな周波数依存性を有することが明かとなった。これはNi合金上のPZTは結晶性があまり良くなく、抗電界が大きくスイッチング速度が小さくなっているためと考えられる。また、この疲労は電極との界面からPZT側へ均一に進行する疲労モデルで説明された。さらに、本メモリはスイッチング電荷量は小さいものの、周波数50kHzにおいて10^<10>回のスイッチング後も初期の電荷量を失わず高い疲労耐性を示した。結晶性と疲労特性の関係を明かにするため配向性の異なるYBa_2Cu_3O_x(YBCO)電極上にPZTを形成し、疲労特性を調べた。その結果、疲労特性はPZTの結晶性よりむしろ初期スイッチング電荷量の逆数と良い相関を示し、疲労特性を改善するにはスイッチング電荷量を低減すれば良いことが明かとなった。また、Ni合金の代わりに、新しい電極としてTi_<1-x>Al_xN(TAN)電極を提案し、当電極上でペロブスカイトPZTを形成しP-E履歴曲線から強誘電性を確認する事に成功した。 MFISFET型メモリでは、絶緑体層としてMgOバッファ層を用いてSi基板上でPZT薄膜の作製を試みた。その結果、5nm程度の薄いMgOバッファ層上で高配向したペロブスカイトPZTを得ることができた。また、P-E履歴曲線の測定で強誘電性を確認した。しかし、C-V特性では良好なメモリ特性が得られず、MgO/Si界面の劣化が示唆された。
|